麹発酵生産物ブトキシブチルアルコールの筋肉生化学的研究
Project/Area Number |
11J02096
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Food science
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
神園 巴美 東北大学, 農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | ブトキシブチルアルコール / タンパク質分解 / タンパク質合成能 / Calpain / Atrogin-1 / IGF-1 / 飼料効率 / 酸化ストレス / 0日齢 / 単独 / 精製効率 / エタノール / 深胸筋 / 大腿部 / 筋肉タンパク質分解 / コルチコステロン / ヘミアセタール / 焼酎粕 |
Research Abstract |
本研究では、ブトキシブチルアルコール(BBA)の作用を明らかにするために、(1)実験条件をそろえた精度の高い実験系を確立し、次に(2)その実験系でブロイラーの筋肉タンパク質代謝とエネルギー代謝に対するBBAの効果を調べ、最後に(3)BBAによる代謝連鎖機構について調べることとした。平成25年度は、主に上記(2)と(3)の一部を中心に研究を進め、すなわち、0日齢ブロイラー(オス、Ross、16羽)を供試し、基礎飼料給与の対照区、BBA添加飼料(30mg/kg基礎飼料)給与のBBA区に2区に分け、各試験飼料で27日齢まで飼育して屠殺・解体した。その結果、BBAには体重・筋肉重量の増加による成長促進効果、飼料効率の改善、ならびに、脂質過酸化とタンパク質酸化損傷の抑制、α-トコフェロール濃度上昇による酸化ストレス軽減効果があることを明らかにした。BBAによる成長促進効果、特に筋肉タンパク質代謝に対する影響に関しては、タンパク質分解の抑制だけでなくタンパク質合成能の上昇も関与した。これらはμ-calpainとatrogin-1 mRNA発現量の低下、さらにIGF-1 mRNA発現量の上昇の結果として捉えることができる。また、BBAによる飼料効率の改善効果は、ATPを必要とするユビキチン・プロテアソーム系(IGF-1とatrogin-1が関与)によるタンパク質分解抑制によってATPが節約され、その結果、エネルギー変換効率が上昇したとの仮説が成り立つ。一方、BBAが酸化ストレスを軽減することを考え合わせると、酸化ストレスの原因となる活性酸素を消去し、またはミトコンドリアでの活性酸素産生量を抑えることで酸化的リン酸化効率を高めている可能性も否定できない。このように、BBAはタンパク質代謝だけでなくエネルギー代謝にも影響し、それらが相互に連関して成長促進効果を発揮している可能性を明示した。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)