Project/Area Number |
11J02167
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
内田 裕介 東京農工大学, 大学院工学府, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 高分子ミセル / 自己組織化体 / 組織接着性ゲル / ブロック共重合体 / 徐放制御技術 |
Research Abstract |
平成25年度は、三層構造高分子ミセルの膜構造の制御を目的として、ブロック共重合体の種類がミセル形成に及ぼす影響の評価を行った。加えて、外部環境のpHがブロック共重合体、ブロック共重合体が形成する三層構造高分子ミセル、三層構造高分子ミセルを組み込んだゲルの構造安定性に及ぼす影響を評価した。疎水部の分子量が大きいPEG-PLLAブロック共重合体を合成し、三層構造高分子ミセルの調製を試みたところ、三層構造高分子ミセルが形成していることが確認され、疎水部の結晶性が高いブロック共重合体から三層構造高分子ミセルを得られることがわかった。得られた三層構造高分子ミセルは結晶性が高い疎水性シェルを有しており、加水分解に対する耐性が高いと予想されることから、内包物をより長時間内包・放出可能であると考えられる。ブロック共重合体および三層構造高分子ミセルは、塩基性条件下において分解・崩壊していることが示唆された。内部のpHが異なるハイドロゲルを調製しそのハイドロゲルの構造安定性を目視により評価したところ、ゲル内部が塩基性のハイドロゲルは構造安定性が低く、時間経過と共に流動性が増すことが明らかとなった。粘弾性測定の結果からも、塩基性のハイドロゲルは時間経過に対する貯蔵弾性率の減少が著しく、構造安定性が低いことが示唆された。以上より、ゲル中のpHを変化させることで、ゲルの構造安定性が調製可能であることが明らかになった。また、疎水部の結晶性が高いPEG-PLLAブロック共重合体から調製した三層構造高分子ミセルを架橋点とした場合、ハイドロゲルの構造安定性が向上することが明らかになった。これらの結果から、ゲル内部の架橋構造中のブロック共重合体の崩壊速度が、バルク材料のハイドロゲルの安定性へと波及的に影響を及ぼすことが明らかとなり、材料設計の指針として重要な知見を得ることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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