新規遺伝子発現制御機構を介した植物ウイルスの生存戦略の解明
Project/Area Number |
11J02599
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Plant pathology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
楢林 大樹 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 植物RNAウイルス / 5'非翻訳領域(UTR) / マイナス鎖合成 / 翻訳制御 |
Research Abstract |
Melandrium yellow fleck virus (MYFV)のRNA3の5'非翻訳領域(UTR)が担う、RNA3の複製やサブゲノムRNA4の翻訳における制御機構を本解析することで、ウイルスの生存戦略の一端を明らかにすることを目的として、以下の二つの機能について研究をおこなった。 A)MYFV-RNA3の5'UTRのDS1領域が担う、RNA3の複製における機能の解明 前年度までに、この二本鎖構造はRNA3のマイナス鎖合成に重要であることを明らかにした。この構造に類似した構造が他のプロモウイルスにも見られた。Brome mosaic virus (BMV)の二本鎖構造がMYFVのRNA3の複製にも機能するか、この領域の置換体を作成してNicotianabenthamianaのプロトプラストに接種した。その結果、BMVの構造に置き換えたRNA3変異体も複製能を保持していたことから、BMVの構造も1姻A3の複製に対して機能しうると考えられた。RNA3の欠失変異体をBMVのRNA1,2とともに接種した場合、欠失変異体の蓄積量はある程度低下した。一方、MYFVのRNA1,2とともに接種した場合には欠失変異体は蓄積しなかったことから、この2本鎖構造の機能は複製酵素の種類に依存すると考えられた。 B)MYFV-RNA3の5,UTRのDS2領域によるサブゲノムRNA4の翻訳制御機構の解明 RNA4の翻訳の実態について調べるために、ポリソーム解析やランオファッセイをおこない、翻訳の開始反応や伸長反応が阻害されているか検証した。しかし、年度内には明確な結果は得られなかった。 今回得られた結果は、ウイルスの一細胞における増殖サイクルの理解に大きく寄与すると考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)