カブトムシ幼虫の集合性に関するメカニズムと適応的意義の解明
Project/Area Number |
11J02778
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Ecology/Environment
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小島 渉 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | コミュニケーション / 進化 / 信号 / 幼虫 / 蛹 / 振動 / 集合性 / 昆虫 / 進化生態学 |
Research Abstract |
集団で生活するカブトムシの幼虫において、自分が作った蛹室が、近くにいる他個体に壊されてしまう可能性がある。前年度の研究から、蛹室に幼虫が近づいた時、蛹は回転運動により振動を発し、幼虫の接近を防ぐことが明らかとなった。今年度は、蛹の振動信号を受容した幼虫が、どのようなプロセスで蛹室から離れるのかを解析した。幼虫の行動を直接観察するのは困難なため、幼虫が地中を動くときに発する微弱なノイズを計測することで、幼虫の行動を評価した。その結果、蛹の振動を受容した幼虫は約10分間のフリーズ反応をおこすことがわかった。また、蛹の発する振動の成分中の低周波の成分が、幼虫にこのフリーズ反応を引き起こすことが明らかとなった。幼虫の天敵であるモグラの発する振動に対しても、幼虫はフリーズ反応を示したことから、振動に対する幼虫の反応は、モグラなどの捕食者に対する戦略が起源となっているのではないかと考え、種間比較を行った。蛹が振動を発しない近縁種のスジコガネ亜科とハナムグリ亜科の幼虫に対し、カブトムシの蛹の発する振動を与えたところ、カブトムシの幼虫と同じように、約10分間のフリーズ反応をおこした。つまり、ある振動に対してフリーズを起こすという幼虫の性質は、コガネムシのグループに古くから存在していた性質だと考えられる。カブトムシの蛹は、もともと幼虫が持っていた性質に便乗することで、振動信号を進化させた可能性が高い。本研究は、感覚便乗モデルの数少ない実証例であり、動物のコミュニケーションの進化を考える上で重要な発見である。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)