Project/Area Number |
11J03091
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
高木 恵次 総合研究大学院大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | エピジェネティクス / ヒストン変異体 / H2A.Z / 細胞生物学 / 分子生物学 / ゲノム安定性 / ES細胞 |
Research Abstract |
本研究は、進化的保存性が高く、多種多様な機能を有するヒストン変異体H2A.Zの、生体内における機能を明らかにすることを目的としている。近年、H2A.Zには2つのアイソフォーム、H2A.Z-1とH2A.Z-2がある事が報告された。そのため私は、H2A.Z-1およびZ-2ノックアウトマウス、およびニワトリDT-40細胞を作製し、これらの機能を個別に解析した。H2A.Z-1欠損マウス胎仔線維芽細胞、およびH2A.Z両アイソフォーム欠損ニワトリDT-40細胞を解析した結果、これら細胞は、細胞分裂時間が延長し、その染色体分配時に、遅延染色体(Chromosome lagging)や染色分体橋(Chromosome bridge)を生じ、また、多くの細胞において分裂終期は完遂せず、死滅することが分かった。さらに、これら細胞の染色体において、γH2A.Xが集積をすること、また、セントロメアが異所性に形成されることを見いだした。これら知見は、染色体が不安定な状態(Chromosome fragility)になっている事を示しており、H2A.Zが、細胞分裂時における染色体安定性に寄与している事を示唆している。細胞分裂におけるゲノムの分配機構の解明は、生物学における根本的な命題であり、クロマチンの主要構成分子であるヒストンがゲノム安定性に寄与する事を示唆する本知見には、大変重要な意義がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
私はH2A.Z-1およびZ-2条件的欠損マウス、およびニワトリDT-40細胞を用いた解析により、脊椎動物において、H2A.Zは細胞分裂におけるゲノム安定性に寄与する事を突き止めた。
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