Project/Area Number |
11J03259
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
木質科学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉田 有希 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | トウモロコシ果皮 / アラビノキシラン / 水分吸着特性 / βグルカン / β-グルカン / 尿素水酸化ナトリウム混合溶媒 |
Research Abstract |
H25年度になっての研究実施計画として、①トウモロコシ果皮の物理的特性の数値化、②トウモロコシ果皮のガスバリア性の解明を挙げていたが、これらの研究の実施には200g規模のトウモロコシ果皮試料の調製や、測定装置の改良が必要であることがわかった。この規模の調製や装置改良にはほぼ1年の期間が必要であり、年度内での研究の終結が危惧された。そこで、研究の方向性を下記に示すように修正して実施することとした。 (1). 新規分析装置導入によるトウモロコシ果皮由来アラビノキシランの水分吸着特性の解明 近年、新しく開発された動的水分吸着測定装置を用いて、アラビノキシランの詳細な水分吸着特性の解析を試みた。その結果、アラビノキシラン分子に対する水分子の吸着の親和力は置換度が高いものほど大きいことが明らかとなった。さらに、従来の飽和塩を用いた手法と比較して、水単分子吸着飽和量が推定される理論値に近い値を示し、本測定装置の適用はアラビノキシランの水分吸着特性の解析に効果的であることが示唆された。以上の結果、トウモロコシ果皮には、水をより吸着保持するアラビノキシランが豊富に含まれており、水分損失を低減する機能性がアラビノキシランによって付与されていることが強く考えられた。 (2). トウモロコシ果皮におけるβ-グルカンの変化 生育期間の異なる硬粒種のトウモロコシを採取し、果実の部位ごとにそのβ-グルカン含量を測定した結果、未成熟の果実における果皮に、特異的に多くβ-グルカンが含まれることを見出した。さらに、β-グルカン含量は果実の成熟に伴い減少し、橙熟期の含量は0.3%であった。これらの結果から、トウモロコシ果皮に含まれるβ-グルカンは、果実の成熟における果皮の重要な機能性を調節している可能性を提示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
前年度に挙げていた研究計画は、年度内での研究の終結が危惧された。徒って, 上記のように研究の方向性を転換した。その結果、βグルカンがトウモロコシの生育において重要な機能性を調節している可能性を見出したほか、アラビノキシランの詳細な水分吸着特性を明らかとすることができた。よって、当初の計画とは方向性が異なるが、十分に研究が進展したと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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