Project/Area Number |
11J03275
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)(実験)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
黒澤 裕之 東北大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | メタマテリアル / 光整流 / フォトニック結晶 / 輻射力 / 光整流効果 / 光トルネード / 負の輻射力 |
Research Abstract |
本年度は、主として3つの成果を得る事ができた。第一は、金属人工微細構造における光整流効果の定式化とその発生機構の解明である。本研究では、2次の非線形電流に着目し、光の輻射力との関係にあるかを明らかにした。その結果、金属薄膜における表面電荷の光整流効果を取り入れることができ、実験結果を良好に再現する事に成功した。また、金属微細構造においては微細構造の空間的な断面積変化が光整流効果を発生させる事が分かった。この成果により、巨大な光整流応答を設計することができると期待される。第二の成果としては、磁気的メタマテリアルにおける逆輻射力効果の実現である。近赤外領域で屈折率が実効的に負となるダブルフィッシュネット構造において光整流効果を測定した。光整流電圧のスペクトルを解析した結果、入射角が正である場合に、起電力が正となっている波長域が存在している事が分かった。これは、金属中の自由電子が、正の入射角であるにも関わらず、負に駆動している事を示している。起電力スペクトルの数値計算によって、ループ電流が逆輻射力効果を発生させている事が分かった。この成果は、磁気共鳴が光整流効果を発生させる事を示しており、光整流効果を制御する新たな手法として期待される。第三に、本研究ではフォトニック結晶(PhC)に歪みを導入する事によって、光整流効果の発現に成功した。2種類のPhCを用意した。一つは、金薄膜の上に誘電体グレーティングを接合したPhCで、もう一つがそれを空間的に湾曲させたものである。空間的な歪みの無いサンプルは、入射角に対して対称な光整流応答を示したのに対して、歪の有るサンプルのそれは非対称であった。この効果は歪みを導入した事によって、局所的な逆格子空間が歪み、その結果対称性が破れるとして説明することが可能である。この成果は、空間的な歪みが光整流効果を発現させるという新たな発現機構を示している。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)