グラフ上の逆問題に対する境界制御法を用いた解析手法について
Project/Area Number |
11J04248
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
和田 尚樹 京都大学, 情報学研究科, 特別研究員DC2
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 逆問題 / 偏微分方程式 |
Research Abstract |
研究の目的、研究実施計画に書いたように、平成24年度はC^*代数を用いた逆問題の解析手法の確立と数値計算についての研究を行った。とくに、C^*代数を用いた解析手法の研究については、境界観測に関連し逆問題に応用可能であると考えているあるC^*代数が属するクラスを決定するという成果を得た。このことで、今後、逆問題の問題設定や、その解析を行う枠組みが非常に明確になったと考えている。このことは、"AC^* algebra associated with a graph and its possible application to inverse problems"として論文を発表する予定である。このようなC^*代数を用いた逆問題への取り組みは例が少なく、多様体上では共同研究者のロシアの肌Belishev教授が成果を得ているが、多様体については代数が可換になるのに対しグラフ上では非可換になることが証明されている。それが解析の困難点となっているが、同時に、数学の観点からは興味深い点にもなっていると考えている。さらに、逆問題への応用という観点からは、逆問題を設定する新たな切り口が得られるものと考えている。 詳細に調べたいくつかの具体例については、境界観測に関連するC^*代数の既約表現全体に、ある自然な位相を入れたとき、その位相構造の特異点の個数がグラフに含まれる頂点の個数に関係することを発見している。このことは、今年度発見したクラスの枠組みに拡張することを考えている。実際、このことは、従来の方法では設定できなかったような枠組みでの問題設定となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
従来の方法を用いた一意性についての研究は、結果として報告できる進展を挙げることができないが、C^*代数を用いた逆問題の解析手法の確立については、当初考えていた以上に見通しの良いものになってきている。また、数値計算についても、達成までへの具体的な予定を立て、実行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、C^*代数を用いた逆問題の解析手法について、具体例で得られた予想の一般化を行うことが重要であると考えている。一般化については、用語を整理し、論理を積み重ねていくことで達成可能であると考えており、用語を整理する中で見えてくる新たな構造も多くあるのではと考えている。 実際、幾つかの例について解析を行った行程で、境界観測から定まるC^*代数の既約表現全体に自然な位相を入れたときに、その位相空間の特異点の個数とグラフの頂点の個数の間のある関連が、一般に成立するとの予想を持っている。これだけでなく、ほかにも多くの切り口が見えてくるものと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)