Project/Area Number |
11J04995
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
富丸 慶人 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2012: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 肝細胞癌 / microRNA / 5-フルオロウラシル / インターフェロン / 血漿 |
Research Abstract |
本研究の目的は、既存の治療法に対して治療抵抗性を示す予後不良な病態である高度進行肝細胞癌に対するIFN併用動注化学療法(Nagano H, et al. Cancer 2007)の治療効果を予測すること、および治療効果予測に基づいた非奏効例における治療抵抗性を克服することである。本研究では、このような目的に対して、近年、薬剤耐性を制御するとの報告が散見されるmicroRNA(miRNA)に注目した。前年度の研究では、肝細胞癌患者における血漿中miRNA-21に注目し、肝細胞癌根治切除施行症例において切除により血漿中miRNA-21が著明に低下していたことから、血漿中miRNA-21が肝細胞癌組織由来であると考えた。本年度は、前年度の成果を踏まえて、肝細胞癌患者の血漿中に存在するmiRNA-21発現がIFN併用化学療法の治療効果予測に有用であるか否かについて検討することを目的とした。我々はこれまでに、癌部におけるmiRNA-21の発現がIFN併用化学療法の治療効果に関連すること確認していることから(Tomimaru Y, et al. Br J Cancer 2010)、血漿中miRNA-21と癌組織中miRNA-21の発現レベルが相関するようであれば、血漿中miRNA-21発現解析がIFN併用化学療法の治療効果予測に有用である可能性が強く示唆されると考え、肝細胞癌症例126例における血漿中miRNA-21および癌組織中miRNA-21を測定し、その相関を評価した。結果、血漿中miRNA-21と癌組織中miRNA-21の発現レベルは有意に相関していた(r=0.407,P<0.0001)。特に、脈管侵襲のない単発肝細胞癌症例では、より強い相関を認めた(r=0.589,P<0.0001)。この結果より、血漿中miRNA-21発現解析がIFN併用化学療法の治療効果予測に有用である可能性が強く示唆された。今後は前向き研究として、実際にIFN併用化学療法を施行する患者における血漿中miRNA-21発現状況と治療効果の関係を調べ、実際に、血漿中miRNA-21発現解析がIFN併用化学療法の治療効果予測に有用であるか否かについて検討したいと考えている。
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