Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
2011年度気球実験のブライトデータ解析において、バックグラウンド飛跡が蓄積している中から、ガンマ線事象が捉えられることを実証し、エマルションフィルム全面(12.5㎝×10㎝)にわたり、エネルギーで低いほうで50MeVまで、入射角(各投影角)で±45度までのガンマ線事象を97%の信頼性で系統的な検出を実現した。捉えたガンマ線事象に対して、時刻、位置、角度の情軸を使い、オフライン的にトリガーをかけることによって、ハドロンに誘起されたガンマ線事象や、電子に誘起されたガンマ線事象を捉えられることを示した。これらの検出器内で発生しているガンマ線を識別することで、バックグラウンドが抑えられるだけでなく、ガンマ線の到来方向、時刻、エネルギー偏光、検出効率などの校正用線源として利用できる。実際に、ガンマ線の角度分解能を評価し、実際のフライトデータにおいて、高い角度分解能が得られていることを示した。また、ガンマ線事象のタイムスタンプ精度を評価し、タイムスタンプ精度として0.2秒を得、ガンマ線の天球上へのポインティングに必要な秒以下の時間分解能が得られていることを示した。本解析により、オフライントリガー手法を創出した。また実際のフライトデータを使ったガンマ線の評価・校正手法を創出した。2014年度に、アリススプリングス(豪)にて、JAXA国際大気球実験を予定している。その気球実験では、口径面積30倍(3600㎠)で、1日程度のフライトをおこない、既知ガンマ線天体であるVelaバルサーを検出し、立体角で100倍程度の高解像度での撮像、世界で初めてとなる偏光計測めたあのデータ取得の開始、89ミリ秒周期のパルス放射の時間分解を目指す。次期気球実験に向げて、2011年度気球実験の経験と実績を基に、様々な開発や改良が図れた。
(抄録なし)
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All Journal Article (6 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (21 results) Remarks (3 results)
Proc. of 33rd International Cosmic Ray Conference
Proc. of 33rd Internationa Cosmic Ray Conference
大気球シンポジウム集録
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research Section A
Volume: 701 Pages: 127-132
http://neweb.h.kobe-u.ac.jp/labo/aoki/