Project/Area Number |
11J05230
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Animal physiology/Animal behavior
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
冨菜 雄介 北海道大学, 大学院生命科学院, 特別研究員(DCI)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 行動生理学 / 甲殻類 / 高次学習 / 目標指向性 / 微小脳 / 筋電図解析 / オペラント条件付け / 無脊椎動物 / 目標指向行動 / 筋電図記録法 / 運動制御 / 自発性 / 概日リズム / ニューロン / ロブスター |
Research Abstract |
本研究は、大型海産甲殻類のアメリカウミザリガニHomarus americanus(ロブスター)を用いて、高次行動の遂行を担う神経生理学的機構を明らかにすることを目的とする。中枢神経系の解析に先立って、目標指向性のグリッピング行動を筋活動レベルで特徴付けを行うため、クラッシャー鋏脚の複数節の筋群に埋め込み慢性電極を用いることで筋活動を同時計測した。24年度では指標として有用な筋群として、前節開筋・閉筋(把握運動に関連)と底節伸展筋(到達運動に関連)を特定した。目標指向性行動に関連する脳内神経活動を探索するためには、その行動に特徴的な筋活動パタンと神経活動記録とを対応させることが重要である。本年度では、報酬学習によって記憶誘導される目標指向的な行動が「学習前のナイーブな状態」や「餌への動機付けが低い状態」で生起した自発行動と比べて筋活動パタンに差異が見られるかどうか検証した。上記3種類の筋群を指標として、「学習前」・「学習後」・「満腹時」・「光信号誘導時(単一強度光)」における各グリッピング行動時の筋活動パタンを比較した。いずれの筋群でも筋活動開始におけるバースト潜時には条件間で差異は認められなかったため、それぞれの条件で異なる運動司令経路が使われる可能性は低いと予想された。しかし、学習後(光信号なし)と光信号誘導条件では、学習前や満腹時の場合に比べ、底節伸展筋における筋活動開始から行動完了までの時間、および筋活動時間の総和が比較的短くなる傾向が認められた。すなわち、餌への動機付けに基づいて記憶誘導されたグリッピング行動は、光信号誘導の有無にかかわらず、いわば"無駄な動きの少ない到達運動"を通して物体の把握運動に至ると解釈できる。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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