Project/Area Number |
11J06280
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
石原 誠一郎 北海道大学, 大学院・生命科学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | メカノセンス / NF-kB / がん細胞 / 細胞骨格 / ミオシン / 炎症反応 / 細胞生物学 |
Research Abstract |
細胞は基質の硬さを感知し、それに応答して表現型を変化させることが知られている(メカノセンス)。しかし、メカノセンスの詳細なメカニズムは未だ不明である。メカノセンスでは、細胞骨格や細胞接着にかかわる分子が重要な働きをしていることがこれまでの研究で明らかになっている。しかし、基質の硬さと転写因子の関与についてはこれまでほとんど報告されていない。そこで、本研究では炎症反応に深く関与する転写因子NF-kBに着目し、基質の硬さがNF-kBに与える影響を調べた。今年度は、ヒト肺がん細胞H1299において、基質の硬さが転写因子NF-kBにどのような影響を与えるかを調べた。本研究により、(1)硬い基質上のH1299細胞は軟らかい基質上の細胞に比べて高いNF-kBの活性を示すこと、(2)NF-kBの活性化は、H1299細胞において炎症反応を引き起こすこと、(3)硬い基質はミオシン調節軽鎖のリン酸化を亢進させ、それがNF-kBの活性化を誘導すること、(4)転写因子NF-kBの活性化により、H1299細胞は浸潤性の形態を示すことが明らかになった。本研究結果により、硬い基質はがん細胞においてNF-kBの活性化とそれによる炎症反応を引き起こし、ひいてはがんの悪性化をもたらすことが示唆された。本結果をもとに、1回の国際セミナー(2013年1月、シンガポール)と1回の国内学会(2012年9月、札幌)で講演を行った。現在は本研究結果をまとめて、原著論文として投稿準備中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)