Project/Area Number |
11J06372
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
System engineering
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
關根 惟敏 静岡大学, 創造科学技術大学院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 高速回路解析 / 高速電磁界解析 / 混合モードシミュレーション / 蛙跳び法 / 大規模線形回路網 / 非線形回路 / 三次元積層型集積回路 / 無条件安定陽解法 / 三次元積層型集積回路設計 |
Research Abstract |
1.具体的内容 従来の数値的に不安定な陽解法に基づく解析手法よりも、数値的に安定な陰解法を部分的に取り入れた手法として「ADE-LIM(alternating direction explicit LIM)」と「LILIM(locally implicit LIM)」、「ブロック型ADI(alternating direction implicit)法」を提案しました。ADE-LIMは伝送線路やプリント基板の電源分配回路網を直交格子で離散化して得られる等価回路網の解析に有効であり、LILIMは非直交格子から得られる等価回路網の解析に、ブロック型ADI法は多層基板の解析に有効な手法です。一方、陰解法を取り入れるのではなく、陽解法における不安定性を取り除くことで数値安定性を無くすことができる、「無条件安定陽解法」を新たに提案し、三次元積層型集積回路のPDNの解析へと応用しました。この手法により、従来の陽解法よりも約千倍高速な解析を行うことができます。また、昨年度までの研究成果である「ブロックLIM」をMOSトランジスタを含む非線形回路網へ適用可能にした「非線形ブロックLIM」を提案しました。一方、プリント基板に注入された放電電流の影響を精度良く解析するため、「統合的回路モデリング手法」を提案しました。以上の研究成果として、5件の国際会議と1件の国内研究会で発表を行い、2件の共著論文が論文誌に採録されました。 2.意義 研究目的である高速な回路・電磁界シミュレーションを独自手法によって実現しているため、意義のある研究となっています。また、国内外で広く発表し、ディスカッションを行うことで、関連する知識を深めることができました。 3.重要性 回路と電磁界の両分野においてシミュレーションの高速化を行ったことは、大規模問題を扱う次世代回路設計に大きなインパクトを与えることができます。また、本研究において提案した手法を実用的なシミュレータへと集約し、近年急速に必要性の高まっている三次元積層型集積回路やESDのシミュレーションへ応用することが可能であることが示された点が重要です。
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