Project/Area Number |
11J06626
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理(理論)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
川瀬 英俊 名古屋大学, 大学院・理学研究科, DC2
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 素粒子物理学 / 超対称性 / 暗黒物質 / LHC / Tevatron / DAMA / 大統一理論 / ヒッグス場 |
Research Abstract |
本研究では、標準模型を超える薪たな物理の候補として超対称性と呼ばれる対称性に基づく模型に注目し、現象論的な立場から良い模型を探求してきた。具体的には、DAMA実験と呼ばれる暗黒物質直接検出実験にて暗黒物質の観測が報告されていることに注目し、この実験結果を説明するような模型の構築を目指した。特に、標準模型を超対称化した極小超対称標準模型(MSSM)と呼ばれる模型では、現象論的な要請を満たそうとした場合に自動的に暗黒物質の候補となる物質が導入されるという利点があるので、このMSSMを拡張した模型を考えることでDAMA実験を説明することを考えた。超対称性に基づく模型は現在稼働中の大型ハドロン衝突型加速器実験(LHC)にて検証されることが期待されており、MSSMの単純な拡張によってDAMA実験を説明する模型を構築することは有意義であると言える。 研究の成果として、MSSMのヒッグス場のセクターを拡張することによってDAMA実験を説明する模型を提案した。具体的には、MSSMには2種類のヒッグス二重項が含まれているのだが、これを4種類のヒッグス二重項を含むものに拡張することで、暗黒物質の直接検出実験に対する新たな寄与を与える可能性について探求した。暗黒物質の対消滅の断面積や、暗黒物質と原子核の散乱断面積をこの模型で計算することで、観測されている暗黒物質の残存量を与えつつ、DAMAで観測された直接検出の実験結果を説明することが可能であることを示すことができた。この研究成果は単名の論文として査読付き雑誌に掲載され、物理学会にて発表も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究の成果を単名で執筆した論文にて発表することができ、学会発表も行うことができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
一般企業に就職のため、平成24年度の特別研究員奨励費は辞退いたしました。
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