Project/Area Number |
11J06793
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General medical chemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤田 理恵 東北大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 巨核球分化 / 血小板産生 / 転写因子NF-E2 p45 / トランスジェニックマウス / ChIP-Seaquence解析 / 転写因子 / p45 / ChIP-Seq |
Research Abstract |
転写因子NF-E2 p45は、小Maf群因子とヘテロ2量体を構成しMaf群因子認識配列に結合する転写活性化因子であり、巨核球の胞体突起形成過程において必須の機能を果たしている。p45欠損巨核球のマイクロアレイ解析と、野生型巨核球での抗p45抗体を用いたChIp-Seq解析により、p45が血小板機能を支える遺伝子群(血小板機能調節遺伝子群)を直接制御していることが明らかになった。 しかしながら、p45による血小板機能調節遺伝子の制御がもつ意義は不明であり、血小板機能調節遺伝子の発現量の変化が生体内における血小板機能の亢進や低下をもたらし得るかどうか、また血小板機能が亢進・低下する病態へのp45の関与に関する報告はこれまでになされていなかった。 そこで、p45による血小板関連遺伝子の発現制御が、実際に血小板機能の亢進や低下につながるかどうかを調べるため、N末端38アミノ酸を欠損したp45を内在性のp45の代わりに巨核球特異的に発現させることでp45の活性が低下した遺伝子改変マウス(△38 p45発現マウス)を作製し、巨核球における血小板機能調節遺伝子群の発現と血小板機能の変化の解析に取り組んだ。その結果、△38 p45発現マウスの巨核球では、血小板機能調節遺伝子群の発現レベルが低下することが分かった。さらに、これらのマウスの血小板を用いて、血小板の活性化刺激であるトロンビンへの応答性を解析したところ、予想どおり、血小板の機能低下が観察された。すなわち、p45が血小板産生のみならず血小板の機能調節にも関与すること、また、巨核球が成熟過程においてp45活性を変化させることにより産生される血小板機能を変化させ得ることが明らかになった。今後、血小板の活性が変化している病態においてp45の機能貢献を解析し、巨核球におけるp45の機能制御が血小板機能の新たな治療標的となることを期待している。
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