高精度磁場測定で探る太陽光球~遷移層の磁気プラズマ活動
Project/Area Number |
11J08580
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
石川 遼子 国立天文台, ひので科学プロジェクト, 特別研究員PD
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2012: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 偏光観測 / 太陽磁場 / 太陽物理学 / 磁気流体現象 / 天文 / 輝線スペクトル / 分光 / 彩層 |
Research Abstract |
我々は現在、太陽から放射されるライマンα輝線(波長121.6nm)を0.1%という高い精度で偏光分光観測するロケット実験Chromospheric Lyman-Alpha Spectro-Polarlmeter(CLASP)を推進している。本ロケット実験は、検出したライマンα輝線の直線偏光から量子論的ハンレ効果を用いて彩層~遷移層の磁場計測を行うことを目的としている。これによって、彩層~遷移層の磁場構造と磁気プラズマの動的現象との関係を探ることができるようになり、彩層・コロナ加熱機構をはじめとする磁気流体現象の解明に迫ることができると期待される。私は、本ロケット実験の中心メンバーの一人として、偏光分光器の開発を行ってきた。 本年度私は、偏光分光器のアライメント手順の検討を完了し、構造設計や各光学素子の仕様を確定した。光学アライメントとは、部品である光学素子を機密構体に設置して、最終光学性能が得られるまで調整や較正をすることを言い、その手順は、各光学素子の仕様や構造設計に直結する。私は、CLASPの観測波長が大気で吸収される真空紫外線であることから、可視光を用い大気中でできるだけ光学調整を行う手法を考案した。また、分子科学研究所にある放射光施設にて、飛翔用波長板の遅延量測定実験を行い、CLASPの性能要求を満たしていることを確認した。本実験を通して、真空紫外線領域で複屈折物質の異常光と常光の屈折率差を高精度で測定する手法も構築することができた。さらに、CLASPで要求される0.1%という高い偏光精度を実現するために必要不可欠な、偏光分光器全体の偏光較正試験の立案も進めてきた。このように、観測装置の開発は順調に進んでおり、飛翔用装置製作前の準備は整った。また、観測装置の開発と平行して、量子論的ハンレ効果を用いたデータ解析手法の構築にも着手した。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)