マラリア原虫の病原性解析を目指した遺伝子組換え赤血球作製系の構築
Project/Area Number |
11J08985
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Parasitology (including Sanitary zoology)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
小林 郷介 東京大学, 医科学研究所, 助教
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2012: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 造血幹細胞 / 熱帯熱マラリア原虫 / ウイルスベクター / 赤血球表面分子 |
Research Abstract |
昨年度までにin vitroにおいて、ヒト造血幹細胞から成熟赤血球を作製することに成功したが、分化誘導効率に問題があった。また、単球系細胞の分化が認められ、マラリア原虫の貧食が認められたため、マラリア原虫の感染実験に供するには、さらに高純度の成熟赤血球分化が求められていた。 ヒトに特異的に感染する熱帯熱マラリア原虫は、マウスの赤血球に、ヒトの赤血球よりも1/5程度低い効率で「侵入」するが、その後の「発育・成熟」段階で死滅する。したがって、「侵入レセプター」の解析に焦点を絞れば、マウスの赤血球を用いることが可能である。そこで今年度は、マウスより採取した骨髄由来造血幹細胞にレンチウイルスベクターを用いて、ex vivoでマラリア原虫の受容体(glycophorin A, glycophorin B, glycophorin C, basigin, complement receptor 1など)を導入し、それを骨髄破壊ドナーマウスに移植することで、高収量、高効率の遺伝子組換えマウス赤血球を作製し、ヒトマラリア原虫の感染実験を行うことを目指した。 明確に上記ヒト赤血球表面分子のみを認識し、マウスのそれを認識しないモノクローナル抗体を文献から検索し、該当するものを購入あるいは分与依頼した。該当するものが見つからなかったものに関しては、候補抗体を複数入手し検討することとした。 上記遺伝子組換え実験及び、動物実験の申請し、承認を得ることができた。 実験の承認を待って、遺伝子導入用のレンチウイルスベクターを入手し、glycophorin Aなどのヒト由来赤血球膜表面分子の発現ベクターを作製した。作製したものは培養細胞での発現を検討したが、いくつかの分子は発現が認められなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年海外の研究グループから、当初の研究計画と極めて類似した報告がなされた(Bei et al. 2010 J.Infect. Dis.)ため、研究計画の大幅な変更を余儀なくされた。そのための準備で今年度のほとんどの時間を費やすこととなった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、作製したレンチウイルスベクターをマウス骨髄より分離した造血幹細胞に感染させ、骨髄破壊したドナーマウスへの移植により末梢血中に生じた遺伝子組換え赤血球をFACSやMACSにより濃縮し、マラリア原虫感染効率を検討する。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)