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金属イオンとπ系分子との高度自己組織化を利用した多種金属の同時イメージングの開発

Research Project

Project/Area Number 11J09250
Research Category

Grant-in-Aid for JSPS Fellows

Allocation TypeSingle-year Grants
Section国内
Research Field Analytical chemistry
Research InstitutionNara Institute of Science and Technology

Principal Investigator

小川 拓哉  奈良先端科学技術大学院大学, 特別研究員(DC2)

Project Period (FY) 2011 – 2013-03-31
Project Status Discontinued (Fiscal Year 2012)
Budget Amount *help
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Keywords超分子 / 発光センサー / 階段的錯形成
Research Abstract

発光プロープは系中に存在する金属イオンなどのターゲットを検出する簡便かつ高感度な分析法の一つであり、ターゲットと相互作用することでターゲットを可視化することができる。それらの多くは、1:1のホスト-ゲスト相互作用を基にした単純な発光の"off/on"の切り替えによって目的物をセンシングすることが一般的である。一方で、生体内の重要な金属イオンであるZn^<2+>イオンなどの金属イオンは、その存在量が細胞部位によってナノモル濃度からミリモル濃度の幅広い分布を持つことが知られている。そのため発光プローブには従来のイメージングによる位置情報だけでなく、金属イオンの濃度変化を発光シグナルの変化として情報化することのできる機能が求められるようになってきている。本研究では金属イオンのセンシングに超分子構造形成を取り入れ、Zn2+イオンとプローブ分子(BzIm-An)とが段階的に高次構造を形成することでZn^<2+>イオン選択的色調変調型センシングシステムを初めて構築することに成功している。
更に、生命機能に関わる化学反応は複数の金属イオンが協奏的に作用することによって発現される場合がある。例えばapoptosisはZn^<2+>イオンとCa^<2+>イオンの濃度変化に応じ、その活性が変化することが明らかにされつつある。そのため複数の金属イオンを同時に識別定量化し、その濃度をマッピングする技術が求められている。
当該年度では、多種金属の同時イメージングプローブ分子の開発の前段階として金属イオン認識部位と発光部位を検討した。Zn^<2+>イオンとBzIm-Anとの超分子構造形成には適度な大きさのπ平面が必要であると考えたため、π平面を縮小した分子としてアントラセン環をナフタレン環に置換した分子(BzIm-Np)、およびベンゾイミダゾール環をイミダゾール環へと置換した分子(Im-An)を参照分子として合成し、Zn^<2+>イオンとプローブ分子との高次組織化機構について検討した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当該年度中にキラル発光プローブを開発する予定であった。しかしながら、Zn^<2+>イオンとBzIm-Anとが超分子構造形成する機構の解明が最優先と判断し、重点的に研究を進めた。全体を通し従来の計画から多少の変更はあるが、研究課題の本質からは外れていない。

Strategy for Future Research Activity

発光プローブ(BzIm-An)にキラル点を導入し、Zn^<2+>イオンと選択的に相互作用することで円偏光発光を示す新規キラル発光プローブを開発する。キラル点を導入する箇所については、Zn^<2+>イオンとBzIm-Anとの超分子構造形成を阻害しないとと考えられるアントラセン環の10位に誘導することを考えた。キラル置換基としては金属イオンと相互作用する塩基性部位を持たない2-amino-N-phenylethyl-acetamido基(J.I.Bruce et al., J.Am.Chem.Soc.2000, 122, 9674.)などを導入する。このキラル置換基はプローブの水溶性を向上させる役割も果たす。
Zn^<2+>イオン以外の金属イオンを認識するプローブとしてはFura-2を用いる。このプローブはZn^<2+>イオン存在下でもCa^<2+>イオンを選択的に認識することが知られている(R.Y.Tsien et al., J.Biol.Chem., 1985, 260, 3440.)。得られる発光スペクトルはそれぞれ二種類の金属イオンを認識した二つのプローブの発光の和である。一方でCPL計測からはZn^<2+>イオンを認識した発光プローブのみのスペクトルが得られる。このCPLスペクトルを利用することで発光スペクトルから、それぞれ二種類の金属イオンを認識した二つのプローブの発光スペクトルを分離することができる。この作業を自動的に行うアルゴリズムを作成し、多種金属イオンのリアルタイムイメージングを行う。

Report

(1 results)
  • 2011 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] イミダゾリルアントラセン誘導体と亜鉛イオンとの段階的な自己組織化を利用した発光色変調2011

    • Author(s)
      小川拓哉、湯浅順平、河合壮
    • Organizer
      2011年光化学討論会
    • Place of Presentation
      宮崎市河畔コンベンションエリア(市民プラザ)
    • Year and Date
      2011-09-06
    • Related Report
      2011 Annual Research Report

URL: 

Published: 2011-12-12   Modified: 2024-03-26  

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