Project/Area Number |
11J09990
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Educational psychology
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
山田 早紀 立命館大学, 文学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2013: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2012: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2011: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | KTH CUBE システム / 裁判員制度 / 供述調書 / KTH CUBEシステム |
Research Abstract |
本研究の目的は、供述調書を裁判員に解りやすく提示する目的で開発されたKTH (KACHINA CUBEシステム・TEM・浜田メソッドの略。主に刑事裁判の争点をマトリクス状に設置した概念マップを底面、供述聴取の時間軸を垂直面に取った3次元空間に供述者別の色分けした供述調書を配置するシステム)を実用化することであった。 本年度は、まず研究事例数の蓄積、作成手法、KTH効果の効果を検証する上で実際に用いる弁護人との協働が必要であることから、昨年度に引き続き複数被告人の再審請求事例の資料についてKTHを作成した。その結果、再審請求事例でのKTHの利用は、調書の詳細について表示する機能によって弁護方針について新たな観点を見出すなど多角的な分析を促進できることが分かった。また裁判員事例については今後、インターフェースの検討や提示と作成方法の精緻化を目指すことで改善を図るという方向性を確認することができた。つぎに虚偽検出の仕組みを明らかにするため、人が虚偽供述をどのようにとらえているのかについて調査の自由記述を分析した。その結果、同一語について真逆の判断が行われていることが分かった。このことは判断の中心になる語についての公判における弁護・検察の主張の方向付けが虚偽検出には重要であり、重要語について判断の方向性が1つではないということを示すことができるマップを作成する必要があることが明らかになった。さらに取調べ映像とのリンクについて現制度の実施状況を鑑みて、動画メインで調書をサブ画面で提示する手法が有用である可能性が示唆された。 以上の研究成果はKTHの実用上の利点および課題やさらなる改善を見出すために重要である。思考や判断を促進できる機能を搭載したKTHによって解りやすさを改善するだけでなく、誤判防止という観点からも有用であるこという意義がある。これらの知見を重ねていくことで、より精度の高いシステムとして実用できることが示唆されている。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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