ヒトの多方向移動動作メカニズムに関するバイオメカニクス研究
Project/Area Number |
11J10155
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Sports science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
稲葉 優希 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 予測的姿勢調節 / 倒立振子 / 3次元動作解析 / バイオメカニクス / 倒立振り子モデル / 姿勢制御 |
Research Abstract |
ヒトは本来不安定な構造をしている身体を制御し、全身の協調動作を行うことによって、移動運動を遂行しなければならない。移動運動は常に前方に遂行されるわけではなく、目的に応じて横や斜め方向にも行われる。たとえば、バスケットボールやサッカーなどのスポーツにおいて、横や斜め方向に素早く移動する能力は、勝敗を左右し得る重要な要因である。しかし、ヒトの横や斜め方向への移動動作がどのように制御され、全身がどのように協調することにより成り立っているかについては明らかになっていない点が多い。そこで、本研究では、ヒトの多方向移動動作、主に横や斜め方向への移動動作において全身がどのように制御され、協調しているかを明らかにすることを目的とした。特に、移動方向の調節と目的方向への推進力獲得機序に着目した。まず、移動方向の調整については、予測的姿勢制御期と呼ばれる動作の非常に早い段階に移動方向の調節が行われることが明らかとなった。具体的には前脛骨筋とヒラメ筋の活動・不活動のパターンを変化させることにより移動方向を調節していた。また、倒立振子モデルを用いたシミュレーションによって、予測的姿勢調節期以降は積極的な移動方向調節がほとんど行われないことが明らかとなり、予測的姿勢調節期におけ期の筋活動の重要性が示された。さらに、Induced Acceleration Analysisという方法を用いて、関節トルク、重力、運動依存力の関節角加速度の生成への貢献度を検討した。これらの方法によって明らかになった移動方向の調節機序及び目的方向への推進力獲得機序を基に、スポーツにおける多方向移動動作の最適なテクニックやトレーニング方法や、それらの動作に困難を感じる高齢者や患者へのリハビリテーション方法を考えていくことが可能となったといえる。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)