寄生蜂Pimplaの記憶と学習に基づく宿主探索行動解析とモデル-迅速な適応性
Project/Area Number |
11J10448
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Ecology/Environment
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
阿部 真人 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | Lévy walk / movement ecology / 適応行動 / スケールフリー性 / 自己組織化 / 動物行動 / Levy walk / 進化 / 探索行動 / 行動生態学 / 非線形時系列解析 / 歩行軌跡 / 寄生蜂 |
Research Abstract |
・捕食者存在下における探索行動の理論構築 動物の探索行動の研究において、動物は探索効率のよいLévy walkという振る舞いをするという予測がある。しかし、野外データの解析ではLévy walkだけでなく探索効率の悪いBrownian walkも観察されることが報告されている。本研究の実施者はこの問題に対し、捕食者の密度や探索者の生活史といった生態学的な要素を導入し一般化を目指した。そのため探索戦略であるLévy walkまたはBrownian walkの適応度をシミュレーションによって計算した。その結果、捕食者密度が高い場合にBrownianwalkが適応的な戦略であることが示された。さらに数理解析によって寄生蜂型または餌獲得型という生活史の違いも影響することが明らかになった。 ・捕食者回避行動の理論構築と実験 動物行動の予測のできなさを定量的に評価し、進化的な意義を問う研究はこれまでなされていない。そこで本研究の実施者は動物行動の予測不可能性を適応の観点から論じるフレームワークをつくり、理論構築した。捕食者回避行動においてLévy walk的な運動をすることが適応的であることを数理モデルとシミュレーションによって示した。さらに人間に対してランダムな振る舞いをするエージェントを示し、認知実験を行った。その結果、Lévy walkが有効な戦略であることがわかった。 ・アリ個体のinactivityにおけるスケールフリー性 アリの集団は個体間の単純な相互作用から適応的な性質を創発する自己組織化システムである。各個体の自発的な意志決定と全体の性質の関係は重要であるにも関わらず、定量化した研究例は少ない。ここではトラッキングシステムを構築し、各個体が動き始めるまでの時間(inactivity)の分布を調べ、スケールフリー性を持つことが明らかとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)