走査型ナノピペットプローブ顕微鏡を用いたアトリットル堆積量制御法の開発
Project/Area Number |
11J10578
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied physics, general
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊東 聡 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教
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Project Period (FY) |
2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 走査型プローブ顕微鏡 / ナノ堆積加工 / ナノピペットプローブ / 原子間力顕微鏡 |
Research Abstract |
本研究では、ナノピペット(先端に100nm程度の開口を有する毛細管)を用いて液中環境下における基板表面上への物質のナノスケール堆積加工法の開発に取り組んだ。液中環境下における微小量物質の堆積や滴下は、工業的分野のみならず、生物学的分野においても重要な技術であり、その発展が望まれている。従来、液中環境における基板表面上への物質の堆積加工は、液中での物質の拡散により、堆積加工の範囲はマイクロメートルスケール以下に微細化することが困難であった。そこで本研究では、ナノピペットをプローブとして用いる液中環境下で動作可能な走査型プローブ顕微鏡(Scanning Probe Microscope: SPM)を開発し、開発したナノピペットプローブSPMを用いて液中環境下での堆積加工を試みた。本研究のSPMは周波数変調原子間力顕微鏡(Frequency modulation Atomic Force Microscope: FM-AFM)の機構を採用し、ナノピペットプローブの振動検出には音叉型水晶振動子(Tuning Fork Quartz Crystal Resonator: TF-QCR)を応用したセンサを開発した。TF-QCRを用いることにより、小型でシンプルな構成でありながら、液中環境下においても高感度でプローブと試料表面との接触を検出することを可能とした。FM-AFMの機構を用いて、プローブ先端と基板表面間距離を制御し物質を堆積することによって、液中環境下においても物質を拡散無くナノスケールで堆積することを可能にした。さらに液中環境下において物質の堆積加工を行うことによって加工が安定して行われ、堆積量の安定化を実現した。これらの研究成果は論文投稿され、2編が学術論文として掲載および掲載決定されている。また、これらの研究成果は国際会議において1件、国内会議において2件、学会発表が行われた。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)