シロイヌナズナを用いた高等植物地上部の重力屈性機構の解明
Project/Area Number |
11J10901
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
植物分子生物・生理学
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Research Fellow |
橋口 泰子 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 高等植物 / 環境応答 / 重力屈性 / シロイヌナズナ / 内皮 / 液胞膜 / HEATタンパク質 / タンパク質間相互作用 / 平衡石 / アミロプラスト / 液胞 |
Research Abstract |
重力屈性は植物が示す環境応答の一つである。当研究室は、シロイヌナズナSHOOT GRAVITROPISM (SGR)の解析を通して、内皮が花茎における主要な重力感受の場であること、内皮細胞内のアミロプラストの重力方向への沈降が重力刺激の感受に重要であることを明らかにしてきた。しかしながら、重力感受の過程を制御する分子機構については未だはっきりとわかっていない。 私は、採用第一年度においてSGR6の機能解析を行い、SGR6が内皮細胞内の液胞膜上で液胞膜構造の形成/動態に関与し、これを介してアミロプラストの沈降に関与している可能性を示した。 SGR6は10個のHEAT (huntingtin, elongation factor 3, A-subunit of protein phosphatase 2A and TOR1) repeat以外に機能を類推させるドメインを全く持たない。HEATタンパク質は他のタンパク質と結合し協調して機能するが、その特定の分子機能をこのドメインのみから類推することは難しい。したがって、SGR6がどのようにして液胞膜構造の形成/動態を制御しているのかは現在のところ不明である。そこでSGR6の分子機能の解明を目的として、採用第一年度においてSGR6の相互作用因子の単離を試み、複数の相互作用因子の候補を得ていた。そこで第二年度においては、SGR6とこれら候補因子の物理的結合を検証した。最も簡便な手法では直接の相互作用を確認することができなかったため、代替となる手法の確立に着手した。さらに、SGR6と候補因子の遺伝学的関係を知るため、sgr6変異体と候補因子の遺伝子破壊株との多重変異体の作成を進めた。今後本研究が引き継がれ、SGR6と候補因子の機能解析が進展することで、液胞膜構造の形成/動態が重力屈性において果たす未知の役割に迫れるかもしれない。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)