企業の存続と衰退のメカニズム : 老舗建築企業の比較分析を通じて
Project/Area Number |
11J10918
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Business administration
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Research Institution | Wakayama University |
Research Fellow |
曽根 秀一 和歌山大学, 経済学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 老舗 / 金剛組 / 存続 / ビジネスシステム / 衰退 / 経営組織 / 建設業界 / 人材育成 |
Research Abstract |
(1)平成23年度は、研究期間の初年度にあたるため、今後の研究の基礎となる文献研究及びフィールドワークの実施を中心に行った。 (2)上記遂行にあたり、(1)これまで調査を行ってきた、老舗建築企業の金剛組、竹中工務店、大彦組、松井建設に加えて、安井杢工務店、石川工務所、西澤工務店、播磨社寺工務店、尾田組などへの調査・史資料収集・整理を行った。これらのフィールドの大半は、既に曽根の研究活動で、数年の調査を実施し信頼関係が成立しており、確実に調査を遂行することができた。(2)以上の文献研究/フィールドワークから得た成果は、『事業承継』『経済理論(和歌山大学経済学会)』などの学術誌へ投稿し、各学会で成果報告した。また、国内外の各研究者と共同研究を行い、論文を投稿・公刊した。(3)欧米で研究が盛んな、同族企業研究(ファミリービジネス研究)を専門とする海外の研究者との研究交流及び欧米の老舗同族企業などへの聞き取り調査、複数の国際会議での研究発表を行い、よりグローバルな視点からも研究がなされた(かつて、曽根が学生時代等留学した際の知遇を通じて、より充実した研究を行うことができた)。 (3)平成23年度上~下半期は、これまで実施してきた調査を継続しながら、老舗企業の存続を説明する理論的枠組みを再構築し、その成果をファミリービジネス学会などの、本研究に関連する主要学会で、報告及び論文投稿を積極的に行い、これらの成果をもとに、学術誌・『事業承継』及び著書・『1からの経営学(共著)』13章(「経営学の広がり:ファミリービジネス」)を執筆するに至った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究期間の初年度において、当初の計画以上に、文献研究及び各老舗建築企業へのフィールドワークを順調に行うことができた。さらには、国内外の研究者との共同研究を通じて、国際比較、国際学会での報告など、国際的な広がりをみせることができたことも本研究において大きな収穫である。以上の点からも2年目以降の研究の進展にさらに期待ができると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、明治維新以前より存続し日本全国に点在する老舗建築企業への調査である。インタビュー、一次資料調査等を行うため、多大な時間と費用がかかる(調査を進めていくと古文書などの一次資料が大量に発見されることも多々ある)。このため、複数年に渡り調査を行うが、限られた研究費をいかに最大限有効に使用していくかより考慮する必要がある。予算の関係上、交通手段の選別や地域ごとにまとめて調査を行う必要もある。 時間を有効に、かつ、多くのインプリケーションを見出していくため、他分野の研究者との共同研究もより盛んに行っていくことが必要と考える。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)