Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2013: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2012: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
主に降雨や地震による地盤の変形・破壊挙動に対して, 地盤の種々の力学特性(主に繰返し載荷特性および不飽和特性)を適切に考慮した弾塑性構成モデルを搭載した数値解析コードを開発し, これら複合的災害に対する土構造物の健全性の評価ならびに自然地盤の変状予測の実現を目的とする。本年度は, 主に, 地震時挙動と直結する排水・非排水繰返し載荷時における地盤材料の応力ひずみ特性に対して, 実験的および解析的検討を行った。排水条件下繰返し載荷試験では, 体積・せん断剛性が増加し, 応力―ひずみループが収束する定常状態が確認される。これまで, このような定常化を表現する一次元モデルは幾つか提案されているが, 任意の応力状態, すなわち三次元応力状態を考慮した弾塑性モデルは提案されていない。本研究では, これまでに行ってきた種々の繰返し載荷試験をまとめ, 同結果より任意の応力経路下において応力履歴面を定義した。同面内において繰返し載荷に伴った剛性変化に発展則を与えることで, 任意応力経路における定常状態の発達・消散を表現する構成モデルを構築した。また, 経験的および数値解析的予測手法で参照される三軸試験等の室内試験では, 実地盤状態を再現しなければならないことは言うまでもない。拘束圧や間隙比は忠実に再現されるが, 当該地盤の変形特性そのものである(弾性波探査などから計測される)せん断剛性率が考慮されることは多くない。今年度は, 2011年東北地方太平洋沖地震で液状化被害が生じた埋立地盤の試料を用い, 微小な繰返し載荷履歴を再構成供試体に与えることで, 不撹乱試料と同様の初期せん断剛性率を室内試験で再現した。同再構成試料を用いた液状化試験ならびに一次元液状化解析は, 実地盤で生じた液状化現象を精度よく再現することを確認した。今後は同試験結果をもとに, 弾塑性構成モデルを用いた2次元および3次元解析へ適用する予定である。
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