Project/Area Number |
11J11071
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
小幡 史明 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | ショウジョウバエ / アミノ酸代謝 / アポトーシス / インシュリンシグナル / メチオニン代謝 / TAG代謝 |
Research Abstract |
ショウジョウバエのアポトーシス不全変異体であるdapaf-1変異体の表現型の解析から、この変異体においてはサルコシン合成酵素gnmtの発現が亢進することを見いだした。哺乳類の肝臓にあたる脂肪体におけるgnmtのノックダウンでSAM量の上昇がおこることから、gnmtは生体内で実際にSAMを消費してその量を制御していることが示唆された。高濃度のメチオニンを摂食させることで体内SAMを増やす条件でサルコシンの上昇がみられ、逆にSAM合成酵素samsのRNAiでSAM量が少ない状況をつくると、サルコシン量が大きく減少する。このときSAMの量はサルコシンの変動と比べ、はるかに小さいことから、gnmtがサルコシンの合成を介して、SAM量を一定に保つ仕組みとして機能していることが示唆された。一方、野生型において、飢餓ストレス時にgnmtの発現が上昇し、その結果サルコシン量の上昇およびSAM量の低下がみられた。くわえて、gnmt変異体は飢餓ストレス脆弱性を示した。飢餓ストレス時にはインシュリン経路を介したdFoxOの活性化がおこることが知られるため、gnmtの発現はdFoxOにより制御されている可能性が考えられる。実際、脂肪体をもちいたdFoxO過剰発現クローンではgnmtの発現が上昇し、dFoxOのRNAiクローンではgnmtの発現が低下した。また、dapaf-1変異体においてはdFoxOの活性化が見られ、dapaf-1変異体でのgnmtの発現上昇はdFoxOの活性化亢進が原因であることが示唆された。本研究により、SAM量の制御因子であるgnmtがインシュリン/dFoxO経路で制御され、エネルギー代謝の恒常性維持に寄与する事が明らかとなった。またアポトーシス不全変異体ではこの恒常性が破綻することを明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)