振動子集団のネットワーク構造と同期ダイナミクスの関係を統一的に記述する理論の構築
Project/Area Number |
11J11148
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
数理物理・物性基礎(理論)
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Research Institution | Ochanomizu University |
Research Fellow |
森 史 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2013: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2012: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 同期現象 / 結合振動子 / 周期の揺らぎ / 複雑ネットワーク |
Research Abstract |
別々の固有振動数をもち、かつ、ノイズを受けながらも同期状態にある振動子の結合ネットワークにおいて、振動周期の揺らぎから結合強度やノイズ強度を推定する理論を構築した。振動子で記述される系は、生物系、機械系問わず、様々なところで見られる。例として、心筋細胞の集団や心臓ペースメーカー組織、体内時計、水晶振動子などが挙げられる。これらの系は、ノイズのある環境下でも、同期を示す。 我々は、これまでに、全結合ネットワークの位相振動子系において、周期の揺らぎを系の結合強度とノイズ強度を用いて書き下すことに成功し、これをもとに、周期揺らぎの計測から結合強度やノイズ強度を推定できる理論を構築していた。この理論は、同一の振動数をもつ振動子系に限り、有効であった。我々は、これを拡張し、別々の振動数をもつ振動子系においても、成立する理論を構築した。この方法は、同一振動数の系に限定されないので、実際の実験系への応用が期待される。例えば、心筋細胞の培養系において、拍動周期の揺らぎを観測することによって、細胞間の結合の大きさを推定することができる。 一方で、別々の固有振動数をもつ振動子のネットワーク結合系が、どの程度の結合強度で同期を示すかという問題は、一般には、そのネットワーク構造に依存する。我々は、振動数同期のためのネットワーク構造の条件に関する理論を発展させ、与えられた系の同期の結合強度を予測する理論を提案した。化学反応振動子の実験系において、その理論が有効であることが確かめられた。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)