Project/Area Number |
11J56162
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
伊藤 慶一 東京大学, 医科学研究所, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 肝幹細胞 / 発生 / 自己複製 |
Research Abstract |
本研究では、肝幹細胞の自己複製制御候補分子として得た遺伝子であるBex2の機能解析を目的として実験を行った。具体的には、以下に示す3つのアプローチを用いてBex2の肝幹細胞における機能解析を試みた。1)Bex2により制御される遺伝子をcDNAマイクロアレイ解析により解析し,その遺伝子群の肝幹細胞における機能を調べる。2)Bex2の肝発生における生理的機能を知るため、Bex2ノックアウトマウスを作製する。3)Bex2相互作用因子を生化学的手法を用いて同定し、。同定された分子群との関係からBex2の細胞内における作用機序を明らかにする。これまでに、1)に関してはBex2が制御しうる遺伝子群の中に肝発生において必須であることが知られているような遺伝子群は確認されなかった一方で、肝細胞系譜においては機能が未知である遺伝子群の発現が確認され、現在これらの遺伝子群の機能解析を行っている。2)関してはBex2のORFをEGFP配列で置換することで、ノックアウトES細胞を取得し、Bex2欠損マウスを得た。Bex2欠損マウスは正常に発生し、外見上成体まで正常に生育可能であることが確認されたため、性的条件下においてはdispensableな遺伝子であることが示唆された。次に、EGFPの発現を指標にBex2の転写活性を組織および細胞レベルで観察したところ、Bex2は胎児肝臓においては肝幹細胞において高い発現を示した一方で、分化した成熟肝細胞においては発現が消失した。これらのことから、Bex2の発現は肝幹細胞の未分化性の有用な指標となりうることが考えられた。3)に関しては、研究は進展しなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、肝幹細胞の自己複製制御候補分子として得たBex2の機能解析を目的として実験を行った。Bex2の生化学的解析は研究計画当初に挙げたようにはいっていないが、Bex2欠損マウス(EGFPノックイン)マウスの作製は完遂することができた。予想外に、Bex2は生理的条件下においてはdispensableな遺伝子であることが確認されたが、これはBex family分子による機能の代替の為であることが考えられた。一方で、Bex2-EGFPの発現を指標に肝幹細胞の未分化性をモニターすることが可能であることが示唆されたため、未分化維持培養条件の検討に有用なツールとなることが期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で得られたBex2-EGFPノックインマウス由来の肝幹細胞において、EGFPの発現を指標に未分化性を維持する培養系の構築を目指す。また、は樹立したノックアウトマウスラインについて詳細に解析し、Bex2の肝発生における機能を明らかにする。更に、他のBexfamily分子との代替性を検討し、必要であれば複数の遺伝子を同一個体でノックアウトしたマウスの作製を行う。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)