Project/Area Number |
11J56182
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Algebra
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 敦 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | セシャドリ定数 / トーリック多様体 / トーリック退化 |
Research Abstract |
本年度得られた研究結果は主に以下の3つである。 1.偏曲トーリック多様体のセシセドリ定数は常に1以上であることはよく知られている。従っていつセシャドリ定数が1になるかを考えることは非常に自然である。本研究では、まずケーリー多面体と呼ばれるある性質を持った多面体の代数幾何的な特徴づけを与えた。その特徴付けを用いることで偏曲トーリック多様体のセシャドリ定数が1である必要十分条件を、対応する多面体の言葉で簡単な記述することができた。この結果は組合せ論の視点から見ても有用と思われる。 2.偏曲代数多様体から定まるオコンコフ体は、偏曲多様体の体積などの情報を含んでいることが知られているが、本研究ではオコンコフ体がセシャドリ定数の下界を与えることを示した。一般にセシャドリ定数を下から評価することは非常に困難である。この結果は、セシャドリ定数の下界に関する予想などを示すのに役立つことが期待される。 3.射影空間内の超曲面(より一般に完全交差)やピカール数が1である滑らかな3次元ファノ多様体に対し、トーリック退化を用いることでセシャドリ定数を具体的に評価、計算した。これまで高次元(3次元以上)におけるセシャドリ定数の具体的な計算例は極めて少なく、この結果は非常に興味深いと言える。また同様の手法を他の多様体におけるセシャドリ定数の計算に適用することも期待できる。 これらの結果はそれぞれ論文にまとめ、現在投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
[H24.331付学位取得によるGCOE枠特別研究員辞退]
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Strategy for Future Research Activity |
[H24.3.31付学位取得によるGCOE枠特別研究員辞退]
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