Project/Area Number |
12019233
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
大宮 邦雄 三重大学, 生物資源学部, 教授 (60023488)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | セルロース結合タンパク質 / 細胞表層 / アンカリング / 有機塩素化合物 |
Research Abstract |
植物細胞壁を分解する微生物由来酵素群の中に、細胞壁を分解する触媒部位のほかに酵素を植物繊維成分に吸着させ、あるいはセルロース繊維間に入り込み触媒部位を基質に接近させて分解しやすくするセルロース結合ドメインと呼ばれるタンパク質領域の存在を明らかにしてきた。そこで、細胞表層にある細胞壁セルロースに、セルロース結合タンパク質の細胞壁吸着特性を利用して様々な高機能タンパク質をアンカリングさせ、細胞壁の高機能化をはかることで、有用植物の効率的な栽培を行う。具体的には、環境汚染物質を分解する酵素群を細胞表層でアンカリングさせ、効率的に土壌中の汚染物質を分解する植物を育種する。そこで、まず、植物細胞中で異種タンパク質を分泌させるために、植物で機能する分泌シグナルの検索を行い、タバコ培養細胞BY-2を用いていくつかの分泌シグナルについて検討た結果、C.stercorarium xylanase Bの分泌シグナルがタバコ培養細胞BY-2でも機能することを発見した。次に、植物で発現可能なセルロース結合タンパク質の検索をおこない、シロイヌナズナのセルラーゼ中に、細菌と同じセルロース結合ドメインを発見した。さらに、細菌由来の有機塩素系化合物を分解する酵素遺伝子を植物中で発現できるか検討を行い、土壌細菌Ralstonia eutrophusのクロロカテコール分解酵素群遺伝子のうち、分解の律速となる芳香環開裂酵素ジオキシゲナーゼcbnA遺伝子を有用作物イネで高発現させることに成功した。
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