Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Research Abstract |
アイスプラントの4種のタンパク質脱リン酸化酵素タイプ2C(PP2C)遺伝子(Mpc2,Mpc5,Mpc6,Mpc8)について、CAM型光合成のキーエンザイムであるPEPC(phosphoenolpyruvate carboxylase)遺伝子(Ppc1)のプロモーターの活性化能をパーティクルガンとGUSアッセイを組み合わせて解析したところ、Mpc8伝子を導入した場合のみ、C3型植物の葉では本来発現しないPpc1プロモーターの活性化がみられた。Mpc8遺伝子がPEPC遺伝子の発現誘導をとおしてCAM光合成誘導のシグナル伝達に関与する事が示唆された。PP2Cの生体内基質を検索するため、アイスプラントの2種のPP2C(MPC2,MPC6)と、シロイヌナズナのABI1,ABI2、当研究室で単離したシロイヌナズナの4種のPP2C(APC1,APC3,APC4,APC5)についてGST融合タンパク質として大腸菌で発現させたものを精製し、人工基質であるリン酸化カゼインに対する活性を基準とし、シロイヌナズナのMAPキナーゼキナーゼ(AtMEK1)、3-hydroxy-3-methylglutaryl-CoAreductase(HMGR)を基質として用いた場合のPP2Cの脱リン酸化活性を解析した。その結果、APC4は、AtMEK1に対し活性が高いがHMGRに対しては活性が低いこと、逆にABI1,ABI2はAtMEK1をほとんど脱リン酸化できないが、HMGRに対しては活性が高いこと、APC5は、AtMEK1とHMGR両方に対して脱リン酸化活性が高いことがわかった。その他の4種のPP2Cタンパク質は、両方の基質に対し特異的な脱リン酸化活性を示さなかった。これらの生化学的な解析結果は、PP2Cの生体内基質を示唆すると考えられる。
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