Project/Area Number |
12029207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
和田 猛 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (90240548)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 修飾塩基 / RNA / tRNA / ミトコンドリア / ミトコンドリア病 / τm^5U / τm^5s^2U |
Research Abstract |
天然には、tRNAをはじめとして、A,C,G,U以外の修飾塩基を含む核酸分子が数多く存在し、それぞれが固有の構造と生理活性を担っている。本研究は、これらの修飾塩基を含む核酸分子を化学合成し、修飾塩基の構造特性、反応性、物理化学的性質、生理活性を化学的な立場から明かにすることを究極の目的とする。 ごく最近、Watanabe,SuzukiらはミトコンドリアtRNAから2種類の新規修飾ウリジンを単離した。これらはミトコンドリア病と呼ばれる疾病の発病メカニズムに関与していることが強く示唆されている。これらの新規修飾ウリジンは、詳細な質量分析からウラシルおよび2-チオウラシルの5位がタウリノメチル基で修飾された構造(τm^5Uおよびτm^5s^2U)であると推定した。そこで、本研究ではτm^5Uおよびτm^5s^2Uを化学合成し、これらの構造決定を行った。 2',3'-O-イソプロピリデンウリジンに対してパラホルムアルデヒドとタウリンをトリエチルアミンの存在下で反応させたところ、ウラシル塩基の5位にタウリノメチル基を導入することができた。保護基を除去した後に、逆相カラムクロマトグラフィーで精製を行い、τm^5Uを25%の収率で単離した。得られた化合物の構造は^1HNMRおよび^<13>CNMRで確認した。また、合成した化合物はミトコンドリアより単離された標品と^1HNMRおよびMS,MS-MSスペクトルが完全に一致し、化学構造を決定することができた。 一方、2',3'-O-イソプロピリデン-2-チオウリジンに対しても同様の反応を試みたところ、τm^5s_2Uを合成することができた。現在、得られた化合物の構造解析を詳細に行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)