Project/Area Number |
12029221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
木村 穣 東海大学, 医学部, 教授 (10146706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 正宏 東海大学, 総合医学研究所, 助教授 (30287099)
桜井 敬之 東海大学, 医学部, 助手 (80317825)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | マウス / 着床前初期胚 / 卵形成 / 受精卵 / 母性RNA / 接合型遺伝子発現 / poly(A)化 / 翻訳制御 |
Research Abstract |
受精前後で発現する遺伝子群の研究の過程で単離した新規遺伝子のSSEC-D cDNA(stage specific embryonic clone-D)の解析から、その母性mRNAは1細胞期後期(受精後18時間)をピークとして一過的にmRNAのポリA鎖を伸長させていることと、この伸長には未知のcis配列が利用されていることを見いだした。マウスでは受精後ポリ(A)鎖を伸長する母性RNAの報告は無い。本研究の目的は、我々が見いだした受精後に生じる母性RNAのポリ(A)鎖伸長現象が、マウス初期胚発生プログラムにいかに関与するかを解明することである。 本年度、この伸長に関わる未知のcis配列の同定に向け、EGFPcDNAおよび各鎖長のポリ(A)を持つ一連の融合SSEC-DRNAをマウス受精卵細胞質へ注入する実験を行い、幾つかの知見を得た。先ず、注入RNAは受精卵に本来存在するSSEC-D母性RNAと同様にRNA伸長を示し、注入実験系をほぼ確立できた。この系を駆使し、受精後に生じる母性RNAのポリA鎖伸長現象には、(i)SSEC-D配列および45ntds以上の3′末端のpoly(A)鎖の存在が必要であること。(ii)特定のSSEC-D配列の欠損したRNA注入実験から、SSEC-DのRNA配列中の特定の配列に依存していることを示した。さらに、3末端のpoly(A)鎖とSSEC-DのRNA配列中の特定の配列がRNA安定性に関与することを見いだし、EGFPの注入胚での発現から、3′末端のpoly(A)鎖の存在、もしくはpoly(A)鎖の伸長が翻訳活性への影響する可能性が認められた。これらの一連の結果から、ダイナミックな変動を示す母性型SSECDmRNAの動態に関するRNAシスシグナルおよびトランス因子の同定のための研究へ進展させるための足がかりが出来たと考える。
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