パーキンソン病患者脳内神経細胞の破壊とボルナ病ウイルス感染
Project/Area Number |
12031211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
生田 和良 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (60127181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝長 啓造 大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (10301920)
小野 悦郎 北海道大学, 遺伝子病研究所, 助教授 (00160903)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | ボルナ病ウイルス / パーキンソン病 / 黒質 / 線条体 / トランスジェニックマウス / 神経栄養因子 / 神経突起伸張因子 / リン酸化蛋白 |
Research Abstract |
最近の研究によりボルナ病ウイルス(BDV)がヒトの脳内に感染していることが明らかとなった。私たちは、パーキンソン病患者の剖検脳にBDVの遺伝子が高率に検出されることを報告してきた。そこで本研究では、パーキンソン病の発症とBDV感染との関連性について検討を行うことを目的として、パーキンソン病のモデル動物の確立に向けたBDVの中枢神経病原性の解明に向けた研究を行った。BDV p24蛋白質はBDVの主要抗原であり、BDVの中枢神経病原性に深く関与していると考えられている。そこで、p24蛋白質を脳内のみに発現するトランスジェニックマウス(p24-Tg)数系統を作出し、その表現型ならびに脳内におけるp24蛋白質の発現について解析を行った。その結果、線条体を含む領域にp24蛋白質を発現した数匹のp24-Tgマウスにおいて、後肢麻痺などの神経症状が観察された。また、Tgマウスは脳内栄養因子(BDNF)の発現低下が認められ、神経症状との相関性が示唆された。さらに、p24蛋白質が神経細胞の機能に与える影響を探るため、p24蛋白質と結合する宿主側因子の同定を行い、p24蛋白質が神経細胞細胞の生存維持に関与していると考えられている神経突起伸張因子(amphoterin)と特異的に結合することを明らかにした。今回の解析により、脳内におけるBDV p24蛋白質の発現が、脳内栄養因子の発現ならびに神経細胞の生存維持に影響を与えている可能性が示唆された。このことは、BDVの感染がドーパミン産生ニューロン変性の促進要因のひとつとなっている可能性も示している。今後さらに、p24蛋白質の神経細胞死への関与を詳細に解析する必要があると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)