凝集系エネルギー移動における過渡的状態の非定常・非平衡ダイナミクスの理論
Project/Area Number |
12042236
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
長岡 正隆 名古屋大学, 大学院・人間情報学研究科, 助教授 (50201679)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 化学反応分子動力学法 / 分子軌道法 / エネルギー移動 / 非平衡統計力学 / 表面束縛状態 / 微視的エントロピー / 非平衡非定常状態 / 自由エネルギー匂配法 / 分子温度 / 散逸過程 / 緩和過程 |
Research Abstract |
最終年度である平成13年度は、平成12年度に展開した理論をより一層発展させると共に、開発したプログラムをより現実的なモデル溶液内化学反応系や表面反応系などを対象に適用した。 (1)氷表面におけるアンモニア吸着状態の非経験的研究:完全結晶氷の(001)表面上におけるアンモニアの吸着状態を密度汎関数法に基づいた非経験的理論計算によって研究した。その結果、単分子あるいは多分子吸着について、いくつかの最適化構造(すなわち表面束縛状態)を求める事に成功した。こうした理論計算に基づいた特徴付けは、実験的に初めて見出された表面束縛状態に関して、相補的な明確な証拠を示したと言え、本特定領域研究(A)で目指してきた理論と実験の連携した成果と言える。 (2)自由エネルギー匂配法による遷移状態最適化:ハイブリツドQM/MM-MD法は溶液化学反応を研究するためには有効な方法である。特にMD法は溶媒系のミクロ構造を考慮できる点で溶媒の微視的エントロピーの寄与を適切に取り入れることができる。本研究では、水溶液中でおこるメンシュトキン反応NH_3+CH_3Cl→H_3NCH_3^++Cl^-に対する遷移状態構造を、一昨年来開発してきた自由エネルギー勾配法を用いて、自由エネルギー面上で求めることに成功した。 以上の成果をまとめて以下の11に記載した学術誌に発表した。また成果報告を理論化学討論会(平成13年6月)と分子構造総合討論会(平成13年9月)において公表した。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)