遷移金属錯体反応場における炭素-ケイ素結合形成反応の研究
Project/Area Number |
12042269
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
小澤 文幸 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40134837)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | sp^2混成リン配位子 / ヒドロシラン / パラジウム / 白金 / ヒドリド錯体 / 触媒反応中間体 / 炭素-ケイ素結合形成 / アルキル(シリル)白金錯体 / 還元的脱離反応 / アルケニルルテニウム錯体 / σ結合メタセシス反応 |
Research Abstract |
(1)sp^2混成リン化合物である1,2-ジアリール-3,4-ビス(2,4,6-トリ-t-ブチルフェニルホスフィニデン)シクロブテン(DPCB)を配位子とするメチルトリフラート錯体(cis-MMe(OTf)(DPCB):M=Pd,Pt)とヒドロシランとの反応によりヒドリド錯体(cis-MH(OTf)(DPCB))を簡便に発生できることを見いだした。白金錯体はヒドリド架橋の2量体([Pt(μ-H)_2(DPCB)_2](OTf)_2)として単離された。合成されたヒドリド錯体は種々の反応基質に対して高い反応性を示した。すなわち、ジエンとの反応では対応するπ-アリル錯体が高収率で生成した。π-アリル錯体はアリルアルコールとの反応においても収率良く生成した。特に、パラジウム錯体の反応は室温で瞬時に進行した。本反応は、アリルアルコールのC-O結合を切断によってπ-アリル錯体を合成単離できた初めての例である。 (2)上記のヒドリド錯体を反応中間体として用いることによりいくつかの触媒反応を実現できた:(a)白金触媒によるケトンの脱水素シリル化反応(シリルエノールエーテル合成反応)、(b)パラジウム触媒によるジエンのヒドロアミノ化反応、(c)パラジウム触媒によるアリルアルコールのアリルアミンへの変換反応。DPCB配位錯体はいずれの反応に対しても従来に無く高い触媒活性と選択性を示した。たとえば、(c)の反応は僅かに0.1mol%の触媒濃度でも室温・2時間で定量的に進行した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)