Project/Area Number |
12042276
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
中井 浩巳 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (00243056)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | ab initio NO+MO法 / 振動励起状態 / プロトントンネリング / ソラレン化合物 / DNA光付加反応 / 8-MOP / 分子衝突 / ab initio MDシミュレーション / イオン核生成 / ab initio MO-MD法 / メチル基内部回転 / NO+MO理論 / Born-Oppenheimer近似 / 衝突断面積 |
Research Abstract |
本研究では、励起分子や固体触媒の構造や振動状態、さらにそれらが引き起こす種々の化学反応を理論的手法により検討し、そのメカニズムの解明を目指した。本年度はこの目的にしたがって、(1)ab initio NO+MO法による振動励起状態の解析、(2)ソラレン化合物のDNA光付加反応に関する理論的研究、(3)分子衝突のMDシミュレーションと化学反応性の理論的予測、等の研究を行った。(1)では、これまでに我々が開発したBorn-Oppenheimer近似に基づかない理論、ab initio NO+MO法に励起状態の理論を適用し、電子励起状態だけでなく振動励起状態に関する知見を得ることに成功した。特に、振動波動関数から得られる核密度分布は、分子振動やプロトントンネリングなどの現象を、視覚的・直感的に理解するうえで有用であることがわかった。(2)では、乾癬などの皮膚病治療に用いられるソラレン化合物がDNAとどのように光付加するかを理論的に検討した。その結果、ソラレン化合物のひとつである8-MOPは、T_1状態において特異な開環構造をすることが初めて示され、それが治療効果と密接な関係があることも明らかとなった。(3)では、アンモニアクラスターイオンとアンモニアモノマーの衝突反応に対して、種々の反応条件に対してab initio MDシミュレーションを行い、その結果から衝突実験で報告されている反応断面積を理論的に見積ることに成功した。さらに、衝突サイトと反応性との関連も明らかにすることができた。
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