Project/Area Number |
12046210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小池 洋二 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70134038)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野地 尚 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50180740)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 高温超伝導 / ストライプ秩序 / MSR / NMR / ホール係数 / 1 / 8異常 / 熱伝導 / スピンギャップ / μSR / 中性子散乱 / 梯子型酸化物 / 単結晶育成 |
Research Abstract |
1.Y系高温超電導体YBa_2Cu_<3-2y>Zn_<2y>O_<7-δ>のNMMR実験を行い、Znで部分置換(y=0.025)したP(CuO_2面のCuあたりのホール濃度)〜1/8の試料では、NMR信号のワイプアウト現象が顕著になることを発見した。p〜1/8で、電荷とスピンの動的なストライプ秩序がZnによってピン止めされる傾向が顕著になったものと理解できる。 2.酸素の相分離を抑制した過剰酸素La系La_<1.8>Nd_<0.2>CuO_<4+δ>を作製し、この系で初めて1/8異常(p〜1/8において超伝導が抑制される現象)を発見した。さらに、Cuサイトを1%Znで置換すると、1/8異常は顕著になることが分かった。したがって、1/8異常はCuO_2面を有する高温超伝導体に共通の現象であると結論できた。 3.La系高温超伝導体La_<2-x>CuO_4のx=1/8付近(正確にはx=0.11)の大型単結晶について、低温でホール係数の符号が反転して負になることを実験的に明らかにした。この結果は、電荷とスピンの静的なストライプ秩序が形成された低温の状態をモデル化した理論計算の結果とも一致した。 4.La系高温超伝導体La_<2-x>Sr_xCu_<1-y>Zn_yO_4のx=0.115と0.13において、Zn量を細かく変化させた試料を作製し、μSR実験を行い、0.075%位の少量のZn置換によって静的な磁気秩序力溌達し、Zn量が10%になると磁気相関が壊れることが分かった。この結果から、少量のZnは電荷とスピンの動的なストライプ秩序をピン止めし、静的なストライプ秩序の形成に有効であるが、多量のZnはストライプ相関を破壊するものと理解できた。 5.2次元反強磁性系Cu_3B_2O_6、および、2次元スピンギャッブ系SrCu_2(BO_3)_2において、低温で熱伝導度が著しく増大することを発見した。いずれも磁場の印加で抑制されるが、スピンの秩序状態が熱伝導を著しく増大させていることが分かった。
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