Project/Area Number |
12053239
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
玉巻 伸章 京都大学, 医学研究科, 助教授 (20155253)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | MAP2 / 樹状突起 |
Research Abstract |
錐体細胞の樹状突起では、基底樹状突起、先端樹状突起に対する入力は異なり、入力の細胞体部軸索起始部への影響も異なる。先端樹状突起の側枝は特にスパインが多く、入力受容に重要な働きをしている。しかしこのような樹状突起の形態の違いを生み出す仕組みは、微小管と微小管結合蛋白Microtubule Associating Protein(MAP)の働きにより調節されているという程度に、漠然としか理解されていない。申請者は、胎児期大脳新皮質中間帯を接線方向に移動する神経細胞の研究において、免疫組織化学とin situ hybridizationで、同移動神経細胞がMAP2abc陽性MAP2ab陰性となっていることから、MAP2のa,b,c,dのサブタイプのうち低分子量のMAP2cのみを発現していることを発見した(Fujimori et al.,2001)。この移動細胞は、先導突起と細胞体部がMAP2c陽性であるが、先導突起は常に伸縮を繰り返すと同時に分枝も盛んに作り、その形態を変えている。このような移動細胞での観察結果から、微小管とMAP2cが形作る突起は、可動性、可変性が高いことが考えられる。同様の固定法と染色法で、成体マウスの大脳皮質を染色し、MAP2cを含有すると思われる樹状突起の分布を調べたところ、様々なところに局在していることが分かった。神経シナプス伝達において、顕著な可塑性を示す領域と一致してMAP2cの分布があるので、MAP2c分子の分布を可視化することは、ある種の高度な可塑的性質を示す樹状突起の可視化につながる可能性が有る。これまでにMAP2cなどの低分子MAP2の分布を調べる方法として、二種類の抗体による陽性領域の差を取る方法以外に、二つのexonの繋ぎ目に対する抗体を作成する方法、in situ RT-PCR法を確立してMAP2c mRNAの分布を直接探る方法、確立しようとしている。また、それぞれの低分子MAP2 splicing variantをアデノウイルスを使って強制発現させたときの、樹状突起形態変化の観察も試みている。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)
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[Publications] Fujimori,K.,Takeuchi,K.,Yazaki,T.,Uemura,K.,Nojyo,Y.,and Tamamaki,N.: "Expression of L1 and TAG-1 in the corticospinal callosal, and hippocampal commissuralneurons the developing rat telencephalon as revealed by retrograde and in situ hybridization double labeli"J.Comp.Neurol.. 417. 275-288 (2000)
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