霊長類(マカクサル)大脳皮質の発達におけるBDNFとTrkBの作用機序
Project/Area Number |
12210080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
林 基治 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (10027500)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Keywords | 霊長類 / マカクサル / 大脳皮質 / 神経栄養因子 / 発達 / BDNF / TrkB |
Research Abstract |
本研究の目的は、霊長類(マカクサル)の大脳皮質の発達に、BDNFとその受容体(TrkB)がどのように関与しているのかを明らかにすることである。本研究では、各発達期の霊長類大脳皮質において、TrkBの中でもチロシンキナーゼをもつTK+と欠損しているTK-の間でどのようなダイマーが形成されるのかを調べた。マカクサル前頭前野(FD野)のホモジネートの1,000xg(20分)上清にBDNF(25〜100ng/ml)を反応させた後、形成したダイマーをクロスリンク後、WGAで沈澱させた。ついでTK+、TK-の両者を認識するポリクロナル抗体を使用し、ウェスタンブロットを行った。その結果、胎生120日ではTK+/TK+と100kDa/100kDaのホモダイマー、新生児期ではTK+/TK+とTK-/TK-のホモダイマー、成熟期ではTK+/TK-のヘテロダイマーとTK-/TK-のホモダイマーが検出された。さらに成熟期におけるこれらの作用はBDNF抗体により阻害された。NT-4はBDNFとほぼ同様に作用し、NT-3もわずかながら作用したが、NGFには効果がないことが明らかとなった。一方、TrkBと結合するタンパク質、Fyn,Shc及BDNFはクロスリンクされなかった。以上、霊長類大脳皮質におけるTrkBのダイマー形成は、各発達期において異なっており、BDNFによるシグナル伝達が発達に伴って変化することが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)