デスレセプターを介したアポトーシス誘導に関与するカスパーゼの機能解析
Project/Area Number |
12215070
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
酒巻 和弘 京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (20271017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 慶權 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (50303912)
米原 伸 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (00124503)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | カスパーゼ / アポトーシス / デスレセプター / Fas / 細胞死 |
Research Abstract |
本研究では、デスレセプターを介したアポトーシス誘導に関与するカスパーゼ8の生理的役割や機能について理解するために、カスパーゼ8遺伝子欠損マウスやカスパーゼ8阻害分子E8のトランスジェニックマウスを作製し、それら個体でカスパーゼ8の機能を欠いた場合にどのような影響が認められるか解析を行った。樹立したカスパーゼ8遺伝子欠損マウスは、ホモ接合型になると11.5日目で胚性致死となることが判明し、解析の結果心臓の形成に異常を認めた。また、胸腺細胞でE8が発現するトランスジェニックマウスを作製し解析すると、胸腺細胞の数が著しく減少していることが判明した。これらの結果は、カスパーゼ8が胚発生や胸腺細胞の増殖に重要な役割を果たしていることを示す。 E8トランスジェニックマウスの胸腺細胞は、アゴニスティクな抗Fas抗体によるアポトーシス誘導に対し耐性を示した。また、カスパーゼ8遺伝子欠損マウスの10.5日目胚より樹立した初代線維芽細胞株も、FasやTNFによるアポトーシス誘導に対し耐性を示した。このカスパーゼ8欠損線維芽細胞株にマウスのカスパーゼ8遺伝子を再導入し発現させると、細胞が抗Fas抗体やTNFに対して感受性を取り戻すことを認めた。これらのことより、我々はカスパーゼ8がFasやTNFレセプターなどのデスレセプターを介したアポトーシス誘導に必須であることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
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