Project/Area Number |
12215079
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高井 義美 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60093514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入江 賢児 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90232628)
匂坂 敏朗 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80359843)
池田 わたる 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90362699)
扇田 久和 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50379236)
清水 一也 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50335353)
中西 宏之 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (80314318)
萬代 研二 大阪大学, 医学研究科, 助手 (50322186)
三好 淳 大阪府立成人病センター, 研究所, 部長(研究職) (80166214)
的崎 尚 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (80252782)
佐々木 卓也 徳島大学, 医学部, 教授 (40241278)
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Project Period (FY) |
2000 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥417,000,000 (Direct Cost: ¥417,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥87,500,000 (Direct Cost: ¥87,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥87,500,000 (Direct Cost: ¥87,500,000)
Fiscal Year 2002: ¥74,000,000 (Direct Cost: ¥74,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥89,000,000 (Direct Cost: ¥89,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥79,000,000 (Direct Cost: ¥79,000,000)
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Keywords | 細胞増殖 / 細胞接着 / 細胞運動 / ネクチン / Cdc42 / Rac / Necl-5 / がん / Nectin-Afadin系 / Cadherin-Catenin系 / Nectin-Afadin / Frabin-Cdc42 / Gab-1 / Rab11 / Nectin-Afadin-Ponsin系 / Frabin-Cdc42系 |
Research Abstract |
細胞の運動・増殖・接着のそれぞれのシグナル伝達系の間には密接なクロストークが存在し、細胞の接触阻害の破綻ががんの増殖や浸潤・転移の機構へとつながる。私共は、接着分子ネクチンが、上皮細胞のアドヘレンスジャンクション(AJ)とタイトジャンクション(TJ)の形成を制御すること、低分子量Gタンパク質Cdc42とRacを活性化することを明らかにしている。一方、ネクチン様分子Necl-5が細胞の運動および増殖を制御していることも明らかにしている。本年度の研究では、ネクチンとネクチン様分子を介した細胞の運動・増殖・接着のシグナル系のクロストークに焦点をあてて解析し、以下の成果を得た。 (1)接着分子ネクチンは、アファディンとアクチン細胞骨格を介して、AJとTJの構成因子を接着部位にリクルートしてAJとTJを形成した。また、ネクチンによるCdc42とRacの活性化には、c-Src、低分子量Gタンパク質Rap1、GDP/GTP交換因子FRG、Vav2が関与していた。ネクチンによって活性化されたCdc42とRacはそれぞれフィロポディアとラメリポディアの形成を促進し、細胞間接着の形成の速度を促進した。 (2)ネクチン様分子Necl-5はインテグリンおよび増殖因子受容体と協調的に作用して細胞の運動・増殖を促進した。細胞膜表面のNecl-5は、細胞が接触して他の細胞のネクチンと結合するとダウンレギュレーションされ、その結果細胞の運動・増殖は低下した。細胞ががん化するとNecl-5はアップレギュレーションされ、細胞が接触しても細胞膜表面のNecl-5は減少せず、細胞の運動・増殖は低下しなかった。 以上の結果から、ネクチンとネクチン様分子は、細胞の運動・増殖の接触阻害やがん化によるその破壊の分子機構に関与していることが示唆された。このように、本年度の研究は予想以上に進展し、当初の目的を達成することができた。
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