白血球特異的パキシリン様蛋白質リューパキシンによる造血系腫瘍細胞の運動制御
Project/Area Number |
12215093
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 稔之 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (30217054)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮坂 昌之 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50064613)
|
Project Period (FY) |
2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
|
Keywords | leupaxin / パキシリン / シグナル伝達 / 細胞接着 / 細胞運動 / 浸潤・転移 / チロシンリン酸化 / インテグリン |
Research Abstract |
接着班に濃縮して存在する多機能性アダプター分子・パキシリンと相同のドメイン構造をもち、白血球特異的に発現するleupaxinの造血系腫瘍細胞の接着と運動制御における機能的な役割を明らかにすることを目的として以下の解析を行った。 【1】leupaxinの細胞内局在の解析 leupaxinは、パキシリンと類似のドメイン構造を示すことから、造血系細胞の接着レセプターの裏打ち構造の構築に関与することが予想された。EGFP融合蛋白質を用いて造血系腫瘍細胞における細胞内分布を解析した結果、leupaxinはアクチン繊維に富む細胞表層部に選択的に分布することが明らかになった。 【2】leupaxinと会合する分子の検索 パキシリンはチロシンキナーゼFAKとの会合を通じて細胞の接着および運動の制御に重要な役割はたすと考えられている。マウス胸腺腫細胞BW5147を用いて、leupaxinと会合する分子を免疫沈降法により検索した結果、leupaxinはFAKと相同性の高いチロシンキナーゼPyk2と会合することが認められた。 【3】leupaxinのシグナル伝達への関与 leupaxinとEGFPの融合蛋白質を293T細胞に一過性に過剰発現させ、固相化したフィブロネクチンへの接着依存性に誘導されるパキシリンのチロシンリン酸化に対する影響を解析した。その結果、leupaxinを過剰発現させた293T細胞では、フィブロネクチンへの接着によるインテグリン依存性のパキシリンのチロシンリン酸化が対照群に比して減弱していることが示された。 以上の結果より、leupaxinはパキシリンのチロシンリン酸化を介するシグナル伝達に対して抑制的に作用することが示唆された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)