アポトーシス抑制遺伝子MCL1の転写調節機構に関する研究
Project/Area Number |
12215110
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
加藤 修 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 助教授 (90214361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上坂 敏弘 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 助手 (90304451)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
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Keywords | アポトーシス / 血管内皮細胞増殖因子 / bcl2ファミリー / mcl1 |
Research Abstract |
放射線や抗がん剤によるがん細胞のアポトーシスを血管内皮細胞増殖因子(VEGF)のような細胞増殖因子が抑制すること、その分子機序のひとつとしてアポトーシス抑制作用を持つmcl1遺伝子の発現誘導が関与していることを我々はすでに明らかにしている(Katoh,o.et al,Cancer Res,55:5687-5692,1995;Katoh,o.et al,Cancer Res,58:5565-5569,1998)。また、放射線や抗がん剤に曝露されることによりmcl1遺伝子が発現誘導されることも知られている。mcl1遺伝子はbcl2ファミリーに属し、その遺伝子産物はアポトーシス抑制作用を持っている。がん細胞において放射線や抗がん剤曝露あるいは細胞増殖因子刺激によりmcl1遺伝子は、そのmRNA発現が誘導され、がん細胞の細胞死の抑制すなわち生存維持に働き、最終的にはがん治療に対する耐性獲得に関与している。上記した種々のストレスや刺激に対するmcl1遺伝子の転写調節機構を明らかにすることを目的として本研究を行った。マウスmcl1遺伝子5'側上流域の約1.2kbのDNAをクローニングし、塩基配列を決定した。さらに放射線曝露や細胞増殖因子刺激によるmcl1遺伝子の転写調節領域を明らかにするために、レポーターアッセイをおこなった。その結果、マウス白血病細胞株32Dあるいは血管内皮細胞株PmTc-1いずれを用いても放射線曝露刺激においては翻訳開始点から上流-256から-406の領域が活性上昇に重要であることが明らかになった。さらに血管内皮細胞増殖因子(VEGF)刺激においても同じ領域が活性上昇に重要であることを確認した。mcl1遺伝子の転写調節にはこの領域に結合する転写因子が関与している可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)