成績証明書と履歴書とを結合・電子化して生涯にわたり活用する可能性
Project/Area Number |
12710151
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Educaion
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
柳田 雅明 高知大学, 教育学部, 助教授 (20260523)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 生涯学習 / キャリア・ガイダンス / 人生設計 / ポートフォリオ / 成績証明書 / イギリス / 電子化 / 履歴書 / 情報化 / 進路指導 / ポートフォリオ評価 / 電子化ファイル |
Research Abstract |
プログレス・ファイル(Progress File)は、1999年9月からイギリスで導入(特にスコットランドでは本導入)され、成績証明書と履歴書を単に結合するだけでなく、人生前半期の学校教育からその後の学習活動で獲得した学力・職業能力等を逐次更新できることを目指して設計されている。 プログレス・ファイルは、到達度およぴ経歴をもれなくきちんと認証を受けた形で記録化ができる点において、従来型の履歴書・内申書が持つ限界や制約を超える可能性がある。 ただし、プログレス・ファイルの有効活用のためには、情報環境の整備(「電子化」)が必要となる。具体的には、多種多様な評価の整合的判定を可能とするコンピュータ・データベースの構築と活用である。入力データ間での意味内容の関連づけができていないなら、多種多様な事項の「評価」を行おうにも、事務作業量の点からも対応できない。 また、教育現場での評価と企業等採用先人事担当者が求める評価とでは、立場による認識の違いがある。すなわち「評価」において、「形成的(formative)」なものと「総括的(summative)」ものとでせめぎ合いが確かに存在する。きめ細かく「形成的評価」をしたいという教育現場の論理は、プログレス・ファイル所持者の生涯にわたるあらゆる評価を形成的にすることが期待できるという点で優れている。しかし、従来の施策では、簡にして要を得た総括的評価としてしか「教育の外」の社会(具体的には企業等の人事担当者)で通用しなかったことが今後克服されなければならない。 さらに、プログレス・ファイルの認知度が、依然として実践現場では低い。 しかしながら、以上のような課題や制約を持ちつつも、ブログレス・ファイルには、生涯にわたって「形成的評価」が継続することを目指した書式を全国的に導入していることが、大いに意義があることは決して否定できない。
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Report
(2 results)
Research Products
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