アメリカの保育職能団体が保育の専門職化に果した機能に関する史的研究
Project/Area Number |
12710156
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Educaion
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
宇田 幸子 (北野 幸子) 広島国際大学, 医療福祉学部, 助手 (90309667)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 保育 / 幼児教育 / アメリカ / 専門職化 / 職能団体 |
Research Abstract |
本研究では、次の保育職能団体による保育の専門職化に関する機能の分析を行った。 (1)アメリカ・フレーベル協会(1877) (2)アメリカ・フレーベル連合(1877-1881) (3)北アメリカ・フレーベル協会(1882-884) (4)全米教育協会幼稚園教育部会(1884-) (5)国際幼稚園連盟(1892-) (6)全米乳幼児教育協会(1964-) (7)日本保育学会 結果、保育の専門職化を目指す保育職能団体の機能には、時代的な特徴があったこと、また、(5)国際幼稚園連盟によって19/20世紀転換期に、現在の職能団体による保育の専門職化を目指す活動の原型がつくられたことが明らかになった。 具体的には、保育職能団体は、(1)、(2)、(3)の段階では、既存のドイツフレーベル主義に忠実な基準の維持と監督を中心に、出版助成、保育者認定、推薦図書リスト、推薦養成校リストを提示していたが、(4)の段階から、徐々に団体自体が保育の専門性に関する基準や質を議論するようになった。(5)以降、職能団体は、自らがアンケート調査、研究活動を行い、専門性の確立を目指し、専門性の基準(養成カリキュラム、実践の指標等)を作成し、その普及を目指すようになった。 (5)、(6)の委員会活動等の比較検討により、現在の(6)の活動は(5)の時代に確立されたものであることが分かった。 (6)は、日本の『保育所保育指針』『幼稚園教育要領』にあたる、全米の保育実践基準を提示している。代表的な『発達にふさわしい実践』は全米で50万部以上の保育関係者に読まれている。また、(6)による認可システムが保育施設に普及しており、保育所の設置および実践の基準となっている。これが、広い信頼をえるものとなっている。 アメリカの保育職能団体は、他の団体および行政との協力のもと、保育の専門職化に深く関与し、実際に強く影響を与えており、我が国とは大きな違いがあることが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)