Project/Area Number |
12710187
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Japanese history
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Research Institution | The Eastern Institute |
Principal Investigator |
鈴木 一馨 財団法人東方研究会, その他部局等, 研究員 (50280657)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 陰陽道 / 陰陽寮 / 大将軍八神社 / 皆川家旧蔵資料 / 神体之伝 / 天社神道 / 神体観 / 祭場 / 皆川亀年 / 玄象初学須知抄 / 天曹地府祭 / 中臣祓 |
Research Abstract |
本年度は7月と2月の2度にわたり、京都市上京区の大将軍八神社において「皆川家旧蔵資料」の調査を行った。同資料は宮内庁書陵部保管の「土御門家文書」、京都府立総合資料館所蔵の「若杉家文書」と関連するもので、特に「若杉家文書」とは近世後期の陰陽寮の実態、近代初期の陰陽寮系陰陽道の動向を知る上で相互補完的な関係にある。 本年度の調査では、「皆川家旧蔵資料」のおよそ90点の撮影を済ませた。これにより、以前に撮影した約430点と合わせ、およそ520点にのぼる全資料の撮影を終えたことになる。この520点という資料点数は、予備調査の結果として本研究代表者が仮目録カード化した点数を70点ほど上回っているが、内容を整理しきっていない状態での点数なので、造暦関係の計算表や各種の天文関係図の整理の仕方次第で上下することは必定である。最終的には、表題数350〜400、資料点数450〜500という間に落ち着くものと考えられる。 本年度撮影した資料のうち特記すべきは、(1)『神体之傳』、(2)「天保九戊戌年六月十日より三七ヶ日間御守御修行図」などである。(1)は江戸初期に土御門泰福によって創唱された天社神道の神体観を示すもので、中世以来さまざまに生出されてきた神体図の系列上にある。これを見る限り、天社神道の神体観は、その創唱に大きな影響を与えたと考えられる吉田神道の延長線上にあって、中国系信仰というよりは神道の中国化したものという色合いが濃く感じられる。天社「神道」という名称のあり方を意味するものとして、重要な資料と言える。(2)は天社神道における天皇守護の祭場の組立を示したもので、竪紙1枚の大きさと決して大きな図ではないのだが、詳細に祭場の構成が示されている。天社神道の祭場構成の図は「若杉家文書」にあるものだが数点に留まっており、本図はそれらと併せて天社神道の祭祀構成を考える上で重要である。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)