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中世後期〜近世における皇帝と帝国の研究

Research Project

Project/Area Number 12710209
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field History of Europe and America
Research InstitutionOita Prefectual College of Arts and Culture

Principal Investigator

田中 圭子 (高瀬 圭子)  大分県立芸術文化短期大学, 一般教育, 助教授 (60280286)

Project Period (FY) 2000 – 2001
Project Status Completed (Fiscal Year 2001)
Budget Amount *help
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2000: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Keywordsマクシミリアン一世 / カール五世 / フェルディナント一世 / 神聖ローマ帝国 / 称号 / 国王選挙 / 皇帝戴冠 / ハプスブルグ7家 / ハプスブルク家 / ポイティンガー
Research Abstract

本研究の目的は、中世後期から近世における帝権に関する理念を、マクシミリアン一世の時代を中心として明らかにし、これを帝国史の展開の中に位置づけることであった。そのために、本年度はマクシミリアンおよびその前後の時代のハプスブルク家の皇帝たちが帯びた称号とその用法を比較検討し、以下の知見を得た。
中世における神聖ローマ帝国の首長の地位の特色は、国王として選出・戴冠された後、教皇による戴冠を通じて皇帝位に就くという二重性に存したが、この過程への教皇の介入を極力排除することにより、教権との結合から解放された帝権が近世までに確立されたとし、マクシミリアンが皇帝戴冠なしに帯びた「選挙されたローマ皇帝」称号にその表明をみるのが、従来の歴史研究における傾向であった。確かに、この称号の登場は、14世紀に国王選挙に対する教皇の認可権要求を退け、選挙に基づく王権と帝権の結合を主張した、皇帝側の理論の帰結であると位置付けられる。しかし、実際には教皇の戴冠権はなお尊重され、これにより象徴される帝権と教権についての両剣論的観念も保持されていた。従って、この新たな皇帝称号は、将来の皇帝戴冠まで過渡的に用いられるものと考えられていたといえ、また帝国国制の二元化が進行し、帝国首長と帝国等族が分離・対立する状況下で、選帝侯による選挙に皇帝号の正統性の根拠を求めることも回避された。この称号の登場は、国王戴冠の直後に皇帝号を称したカール五世の例が示すように、称号用法における国王と皇帝の差異をほとんど消滅させたが、文字通り選帝侯により「選挙された皇帝」を頂点とし、教皇による皇帝戴冠すら必要としない、世俗的傾向の強い帝権は、むしろ宗教改革の影響下に、フェルディナント一世以降に確立されたのであった。
なお、上述の主題に関する論文は現在執筆中であり、学会誌に投稿される予定である。

Report

(2 results)
  • 2001 Annual Research Report
  • 2000 Annual Research Report

Research Products

(1 results)

All Other

All Publications

  • [Publications] 田中圭子: "コンラート・ポイティンガーとマクシミリアン一世-近世神聖ローマ帝国における一知識人の政治思想-"大分県立芸術文化短期大学研究紀要. 38. 1-11 (2000)

    • Related Report
      2000 Annual Research Report

URL: 

Published: 2000-03-31   Modified: 2016-04-21  

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