Project/Area Number |
12710264
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
英語・英米文学
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
井川 壽子 鶴見大学, 文学部, 専任講師 (60318912)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | ステージレベル述語 / 個体レベル述語 / 生成語彙論 / 事象意味論 / 事象項 / 内包性 / 潜在付加詞 / 事象量化 / 再帰性 / 相互性 / 相互代名詞 / お互い / 照応代用形 |
Research Abstract |
1.事象意味論と照応理論の研究の基礎言語資料として、コンピュータ検索が可能な独自の言語コーパスの作成を(13年度計画分に関して)ほぼ完了した。 2.事象意味論の理論の構築、整備に努め、その結果を論文にまとめて発表した。統語論、意味論の分野で広く用いられている用語、「ステージレベル述語」と「個体レベル述語」について、その概念を、事象意味論の観点から再考したとき、従来より見られるような二項対立的な単純な捉え方では、不十分であることがわかる。主として、英語のデータを用い、理論と言語事実の両面から、事象項の概念のあり方と、事象の理論の洗練に関する諸問題を検討した。 3.韓国出張において、事象意味論のひとっの応用例として、統語論と意味論の関係、そして、形態論の関係を探る研究の成果を発表した。これまで、おもに統語論と形態論の関係として捉えられてきた、補助用言「すぎる」について、純粋に意味論の問題として捉えることが可能であることを示した。統語論による説明を試みようとするならば、きわめて複雑かつ余剰的な操作を加える必要が生じる場合においても、意味論の中で処理するならば、新たに付け加えることが最小限に抑えることが可能であることがある。そして、事象の概念を採用することによって、動詞の分類、主語の複数性などの問題が解決することを示した。 4.日本語代名詞の意味的条件に関する研究は、データベースの活用により、記述的に豊かな成果が得られた。内包性と事象意味論の関係を明らかにすることをめざす論文を書きつつ、データのより深い分析、理論の精緻化を行っている。
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