Project/Area Number |
12710280
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
言語学・音声学
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
中村 渉 電通大, 電気通信学部, 講師 (90293117)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 主要部マーキング / 従属部マーキング / 階層性 / 内心性 / 外心性 / 句構造 / 最適性理論 |
Research Abstract |
今年度は、研究実施計画にあげた2つのトピック、(1)研究書や公刊された論文に基づく関連データの収集、(2)文法理論の検討、に沿って研究を進めた。他の作業((3)内外の学会での研究成果の発表、(4)研究計画のリビュー)については、研究の進捗状況を考慮して見合わせた。 まず、(1)については、様々な語族に属する言語の句構造木の形状に関連するデータ(例:代名詞同一指示、かき混ぜの有無、項機能が形態論により同定されるか、統語論において同定されるか)を、研究文献から収集し、句構造木の形状を決定する3つの主要なパラメーター、(1)階層的⇔非階層的、(2)従属部マーキング⇔主要部マーキング、(3)内心構造⇔外心構造、に基づいて、言語を分類した。その結果、例えば、オーストラリア原住民語に属するウォルビリ語は、非階層的・主要部マーキング・外心構造として分類され、一方、バントゥー諸語の多く(例:チチェワ語、セソト語)は階層的・主要部マーキング・外心構造として分類される。ただし、数は多くはないものの、2つの句構造木の形状が共存する言語が存在することが、文献調査の過程で明らかになった。 (2)については、ミニマリスト・プログラム、主要部駆動句構造文法、一般化句構造文法について句構造木の取り扱いを中心に検討したが、(1)〜(3)のパラメーターが生みだす句構造木のヴァリエーションを収容できる文法理論として、語彙機能文法が最も柔軟なモデルであることが判明した。
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